未だに「知らない人」が多い! 道路に描かれた“ひし形”の示す意味とは? 無視すれば違反になることも

クルマを運転していると見かける路面に描かれたひし形のマーク、これにはどのような意味があるのでしょうか。

知らない人はかなり多い

 クルマで走行していると、白線でひし形のようなマークが車道に描かれているのを見かけたことがあると思います。このマーク、実は結構重要です。

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路面に描かれたひし形のマーク(画像:写真AC)

 警視庁によると、このひし形は正式名称を「ダイヤマーク」といい、「この先に横断歩道または自転車横断帯があります」と事前に予告する役割があります。ドライバーは、このマークを見かけたら横断歩道の手前であることを意識し、横断歩行者がいる場合には、速やかに一時停止しなければいけません。

 ダイヤマークは、信号機のない横断歩道や、カーブの先にあって見通せない横断歩道などの手前に描かれています。基本的に横断歩道などから約30m手前の地点に1個、さらに10~20mの間隔をあけて1個ないし2個設置することになっています。

 この、ダイヤマークの意味について2020年に山梨県警が10~80歳の男女2600人を対象にアンケート調査を実施したところ、マークの意味を正しく知らない人が6割超に上ったそうです。

 また、読売新聞が2024年7月に報じた、長崎県警が免許更新の際にアンケートを実施した結果によると、このひし形の意味を知っている人は山梨の調査よりも多かったものの半数程度であり、同県警では電光掲示板やポスターで周知を図る活動をしているそうです。

 信号機のない横断歩道で一時停止しないクルマは意外と多く、JAF(日本自動車連盟)が毎年全国で行っている「信号機のない横断歩道での歩行者横断時における車の一時停止状況全国調査」によると、2024年の一時停止率は全国平均53%と過去最高になったものの、いまだに半数近いドライバーが停止していないという状況が明らかになっています。もちろん人がいる場合に一時停止しないと、横断歩行者等妨害等違反になるほか、事故の危険性も高まります。

 ちなみに、岡山県の岡山南署には「横断歩道マンレジェンド」という「ダイヤマーク」の仮面をつけたオフィシャルキャラクターがいますが、製作した署員によると、このキャラクターデザインは、教習所の教官を務める知人から「横断歩道のひし形を知らない人が多い」という話を聞いたことが関係しているそうです。

【あ! わかりやすいかも】横断歩道を渡ると文字が出る標識(写真)

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