ホテルの住所で手に入る運転免許「外免切替え」に待った! 「他国にも影響を与えている」 警察庁は“海外事例の調査中”
訪日外国人が所有する免許証を日本の免許証に切り替える「外免切替え」の制度変更を目指して、警察庁が海外事例の調査を進めています。一時滞在の申請者がホテルなどの宿泊地と住所地とすることができ、制度上の不備が指摘されていました。
実際、外国籍運転免許者の事故は増加傾向
しかし一方で、前述の内閣委員会では、この制度変更が海外で活動する日本人に影響を与えることを懸念し、海外事例の調査が行われていると話します。

「海外においても(日本の)外免切替えと同様の制度があるので、我が国の制度を見直した場合に、日本人の海外での外免切り替えにも影響が生じる恐れがある」(坂井委員長)
警察庁交通局によると、2024年の外国人運転者の交通人身事故件数は7286件で、交通事故件数全体の2.7%。交通違反の検挙件数は同12万5646件で全体の2.8%を占めています。2019年比でそれぞれ約0.9%の増加傾向ですが、その要因としては訪日外国人の増加などが加わっているようです。
国家公安委員会は、2026年から始まる新たな交通安全基本計画へ、外国人運転者に対する安全教育の充実を反映するよう警察庁に指示しています。警察庁は在留外国人に対して、日本の交通ルールを守るための効果的な交通安全教育を、地域社会や関係事業者と連携して推進することを盛り込むことを考えています。
Writer: 中島みなみ(記者)
1963年生まれ。愛知県出身。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者を経て独立。行政からみた規制や交通問題を中心に執筆。著書に『実録 衝撃DVD!交通事故の瞬間―生死をわける“一瞬”』など。
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