「艦艇」に全集中!大型商船は「作りません」 造船の街“稼ぎ”の変化が浮彫りに 三菱長崎

三菱重工業長崎造船所の新所長が「長崎で大型商船を手掛けることはない」と述べました。今後、艦艇の建造が中心となるには理由があるようです。

今後は新たな役割を担うことに

 現在、長崎造船所で行われている商船向けの事業は、各種船舶の設計、舶用機器の調達、建造工作支援を含む総合的なエンジニアリングサービスが中心です。特に2050年カーボンニュートラルが国の目標として掲げられる中で、より環境負荷の少ないLNGやアンモニアなど新燃料船の需要が高まっており、LNG燃料供給装置(FGSS)や舶用アンモニアハンドリングシステム「MAmmoSS」などの開発にも取り組んでいます。

 このほか、大型エンジン用ターボチャージャー、舶用ボイラー、舵取機、フィンスタビライザーなどの製造も長崎造船所で行われています。

 藤田所長は、「長崎造船所の現状を見ると、艦艇の連続建造やカーボンニュートラルに向けた新たな技術の開発、さらにこれまでの長崎とは異なる点として、航空エンジンにも取り組んでいる。そうした点を多くの方々に知ってもらうことが、長崎造船所長としての役割だと思っている」と語りました。

【今や軍艦だらけ!?】】これが三菱長崎造船所です(写真)

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1988年生まれ。大学卒業後、防衛専門紙を経て日本海事新聞社の記者として造船所や舶用メーカー、防衛関連の取材を担当。現在はフリーランスの記者として活動中。

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