AI搭載機が自己判断で敵機撃墜「初の事例のひとつ」ゴーストやモビルドールの話ではない!

GA-ASIは2025年6月16日、無人航空機MQ-20「アヴェンジャー」にAIを搭載した状態で模擬空戦を実施し、敵機の撃墜に成功したと発表しました。

AIが自己判断で空戦を実行

 無人機の製造・開発を行っているジェネラル・アトミックス・エアロノーティカル・システムズ(GA-ASI)は2025年6月16日、無人航空機MQ-20「アヴェンジャー」にAIを搭載した状態で模擬空戦を実施し、敵機の撃墜に成功したと発表しました。

Large 20250625 01

拡大画像

AIを搭載したMQ-20「アヴェンジャー」(画像:GA-ASI)

 6月11日に行われたこの模擬空戦では、シールドAIが提供するAIを搭載したMQ-20が、自律的な意思決定のもと空戦を行い、模擬機体2機を模擬ミサイルによって撃墜したとされています。ただし、この撃墜は実際にミサイルを発射して航空機を破壊したわけではなく、データ上で「撃墜可能」と判断されたタイミングで仮想的にミサイルを発射したという、あくまでシミュレーション上の成果です。

 MQ-20は撃墜能力のほかにも、複数の実機と連携して空中編隊を維持したり、人間による指揮統制との協調を行ったり、AIによる判断で自律的に哨戒飛行を実施したりするなど、複数の高度な任務遂行能力を発揮しました。

 GA-ASIは、今回の成果は完全自律飛行を行うAIが現実世界で撃墜能力を示した、最初期の事例にあたるだろうと説明します。

 また、シールドAIによると、AIによる完全自律飛行型航空機を行う場合は、GPSや通信が使えない環境下でも複雑な任務の遂行が可能になるとのことです。

【画像】ほかも沢山! GA-ASIが研究中の無人機の例

最新記事

コメント