信じられない能力の「世界初の超短距離航空機」誕生か 驚愕スペックどう実現…? 防衛大手も注目

確かに「信じられない」!

約46mで離陸できる…?

 アメリカのElectra社では、「世界初の超短距離航空機」のコンセプトを持つ「EL9」という機体の開発を進めています。2025年6月には、同国の大手航空宇宙・防衛企業であるロッキード・マーティンと、この機の商業化を促進させるという趣旨の覚書を締結しました。この機体はどのようなものなのでしょうか。

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Electra「EL9」のイメージ(画像:Electra)。

「EL9」は9人乗りで最大1100海里(約2037km)の航続距離を持つ機体で、最大の特徴は現行の固定翼機としては「信じられないほど短い距離での離着陸」(同社公式サイトより)が可能なこと。離着陸に必要な距離は150フィート(約46m)で、芝生、駐車場、再利用ヘリポートなどの狭いスペースや未舗装路面からの運用が可能といいます。こうした性能から、速度や航続距離を犠牲にすることなく、現在ヘリコプターでしか行けない場所へ迎えることが可能といいます。

 推進装置は8発のプロペラで、ハイブリッド電気駆動のもの。さらに主翼の形状も特徴的で、電動モーターアレイを用いて翼と大型の「フラップ(高揚力装置)」に空気を送り込む機構の採用で、超低速時の翼の揚力を大幅に増大。このことで、わずか35ノット(約65km/h)という低速での離着陸が可能だということです。

 今回の覚書においては、ロッキード・マーティンがElectra社と協力し、デジタルエンジニアリング、製造、サプライチェーン、メンテナンス、グローバルビジネス開発などの分野でEL9の開発を加速する方法の模索が盛り込まれています。

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