姿消す浜松だけの「空を飛ぶ新幹線」 宙に浮く25mプールより長い車体

JR東海・浜松工場の名物で、ここでしか見られない整備中に「空を飛ぶ新幹線」が、まもなく姿を消します。特別な「見納めイベント」も開催されました。

浜松だけの「空を飛ぶ新幹線」

 浜松工場の名物「空を飛ぶ新幹線」が、まもなく姿を消します。

 JR東海は、同社の浜松工場(静岡県浜松市)で新幹線車両の「全般検査」を行うにあたり、車体をクレーンを使って約2.3m持ち上げ、工場内を“空中移動”させています。

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浜松工場の「空」を飛ぶN700A。全般検査中の車両であるため、先頭のカバーや床下機器などがない(2016年9月18日、恵 知仁撮影)。

 現在、新幹線車両の全般検査を行っている施設は日本に複数ありますが、このようにクレーンが使用され、車体が空中を移動するのは浜松工場のみ。そのため「空を飛ぶ新幹線」は浜松工場の“名物”になっており、長さおよそ27.4m、幅およそ3.4m(N700系先頭車の場合)もある大きな車両が宙に浮き、移動する姿は迫力と非日常感があることから、例年夏に行われる同工場の一般公開イベントでは毎回、その実演が人気を集めてきました。

 ちなみに、鉄道車両も自動車と同様、定期的に検査する必要があり、そのうち最も大掛かりなのが「全般検査」です。新幹線では基本的に120万キロの走行、もしくは36か月ごとに行われ、車両から部品を取り外して細部まで検査、整備するほか、再塗装なども実施されます。逆に言えば、JR東海の新幹線車両は少なくとも3年に1回、“空を飛んでいる”わけです。

 しかしこの「空を飛ぶ新幹線」が、2016年度中に姿を消します。

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コメント

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1件のコメント

  1. 私も行ってきました!
    初めて観たのですが、感動しました。雨が凄かったですが、行って良かったです!
    明日は9/19(月・祝)ですよー。