ほぼ使われていない? 山道の「緊急待避所」その効果とは ヤバイとき本当に役立つのか?

長い下り坂などで見かける「緊急待避所」。ほぼ使われていないという声もありますが、その効果はどれほどなのでしょうか。

緊急待避所は昭和の遺物か? 「突っ込んでみた」実験の結果は

 長い下り坂などで、路肩側などに“ジャンプ台”のように設けられたごく短い上り坂「緊急待避所」を見たことがある人もいるかもしれません。ブレーキが効かなくなった車両を突っ込ませて、動きを止めるための施設です。

Large 20250914 01

拡大画像

緊急待避所の例(画像:写真AC)

 昔からの長い坂道では見かけますが、新規に作られることもあまりなく、ブレーキ性能が上がった昨今では、使われているのか疑問に思う人も少なくないようです。

 とはいえ、約12kmの下り坂に5か所の緊急待避所がある「箱根新道」を管理する国土交通省の担当も以前、「年1~2回の緊急退避所のメンテナンス時に、使用された痕跡が見られる」と話してました。ごくわずかながら、使われることもあるようです。

 では、実際に効果があるのでしょうか。実は21世紀に入った2004年に、実証が行われた場所があります。

 その場所は北海道の日高地方と十勝地方を結ぶ国道274号「日勝峠」です。現在は並行して高速道路(道東道)が通っていますが、いまもなお物流上の重要ルートであり、当時の通行車両は大型車が3割以上だったといいます。自然環境が厳しく、重大事故も多く発生していたことから、地域住民を巻き込む危険性の高い箇所に新設されました。

 この待避所には砂利が敷き詰められており、突っ込んだ車両のタイヤの回転を奪い、静止させる仕組みです。

 実験の結果、重い車両ほどタイヤが深く沈み込むため制動距離が短く、荷物を積んだ25トントラックは約42km/hで突っ込んで27.5mで制止しました。逆に重さ約1.3tの乗用車は制動距離が約71mと言う結果でしたが、実験のビデオを見たドライバーの9割は効果を感じたといいます。

 ブレーキが効かなくなるケースは主に、ブレーキの使い過ぎで熱を帯び、本来の力が発揮できなくなる「フェード現象」や、それによってブレーキ液が沸騰する「べーパーロック現象」が原因とされます。緊急待避所が使われることは確かに少ないかもしれませんが、特に大型車の多い物流の“難所”などでは効果を発揮する場面もあるようです。

【実は存在】これが「21世紀の」緊急退避所です(画像)

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス
  2. 「春日部」から独立「県内8番目のナンバープレート」実現なるか? 新「ご当地ナンバー」導入へ早くも動き これから各地で?
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. 東京のベッドタウンにできた「道の駅」ウワサ通りの大盛況! 海ないのに「海産物がうまい!」…それこそが人気の秘訣?
  5. 北朝鮮 進水式で“派手に横転し”金総書記を激怒させた「新型艦」爆速で修理を行い海上試験開始!
  1. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  2. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス
  3. ロシア海軍のステルス艦が「大炎上」 ウクライナの攻撃で撃破される瞬間を捉えた映像が公開
  4. 「春日部」から独立「県内8番目のナンバープレート」実現なるか? 新「ご当地ナンバー」導入へ早くも動き これから各地で?
  5. 空母化進む「最大の護衛艦」がフェリーと並んだ! 大きさの違いが際立つショットを海自が公開