シコルスキー氏亡くなる UH-60「ブラックホーク」普及に貢献した人物“ヘリコプターの父”の実息

シコルスキーの創設者・イゴール・シコルスキー氏の息子であるセルゲイ・I・シコルスキー氏が9月18日に亡くなりました。100歳でした。

UH-60「ブラックホーク」を世界で普及する軍用ヘリに

 アメリカの航空宇宙企業ロッキード・マーチンは2025年9月20日、傘下のシコルスキー・エアクラフト創設者イゴール・シコルスキー氏の息子であるセルゲイ・I・シコルスキー氏が、9月18日に亡くなったと発表しました。享年100歳でした。

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シコルスキー氏が販売戦略などに関わったUH-60「ブラックホーク」(画像:アメリカ陸軍)

 セルゲイ氏は第二次世界大戦中、アメリカ沿岸警備隊のヘリコプター開発部隊に配属されました。戦後の1951年からは、世界で初めて実用的なヘリコプターを開発した“ヘリコプターの父”であり実父でもあるイゴール氏の下で、シコルスキー社の国際マーケティングおよび営業部門にてキャリアをスタート。同社を世界有数のヘリコプターメーカーへと成長させ、回転翼機の世界的な普及に大きく貢献しました。

 1959年、同社はユナイテッド・テクノロジーズの傘下となりましたが、セルゲイ氏は1976年に副社長に就任。有名な双発エンジン搭載の軍用中型多目的ヘリコプター、UH-60「ブラックホーク」のプロジェクトおよびマーケティング責任者として、開発・生産・販売戦略に深く関与しました。

 同期はUH-60の生産において、日本では三菱重工業が「UH-60J」としてライセンス生産を行っており、韓国、オーストラリア、トルコなどでも同様の契約が結ばれ、同機が世界的に普及していますが、その交渉の多くを担当したのがセルゲイ氏でした。

 1992年に引退後も、セルゲイ氏は親善大使、講演者、サイン会のホストなどとして各種イベントで活動を続け、シコルスキー社にとって象徴的な存在であり続けました。

 ロッキード・マーチンおよびシコルスキー社は「シコルスキーおよびロッキード・マーチンの現・元従業員一同、この偉大な人物の死を悼んでおります。彼は航空の黄金時代と現代をつなぐ架け橋であり、当社の成功に多大な貢献をされた方でした」と同氏の死去に際し次のように追悼の意を表しました。

 さらに、シコルスキー一族が航空史に与えた影響についても言及し、「シコルスキー家の功績は世代を超えており、現在および過去のすべての従業員、技術者、技師、そしてヘリコプターによって命を救われた数多くの人々にまで及んでいます」と、その偉業を称えました。

【画像】え、これもヘリ!? 次世代攻撃ヘリとして開発されていた「レイダーX」

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