京都の100年私鉄「叡電」の新列車「舞」登場! 車内まで「着物っぽい」?? 驚きの改造!
叡山電車が開業100周年を迎え、新たな観光列車「舞(まい)」を披露しました。外観も車内も、趣向が凝らされています。
運転台の撤去スペースも変化
車体の色は、叡山電車沿線で見られる花々が織りなす景観を表したもので、四季折々の移ろいゆく季節を象徴する「花の丸文様」として表現されているほか、四季をイメージした色彩豊かな「瑞雲文様」、清らかな水の流れを思わせる「流水文様」を配し、沿線に四季の花々が咲き誇るような趣が表現されています。
車内は、京都の伝統と文化を象徴する「着物」に着想を得た内装にしています。壁面には伝統柄を淡くあしらい、つり手や床には木調素材が用いられています。座席の色は扇子柄をあしらったもので、赤系を基本として優先席は明るさを変えて区別されています。このほか、座席のスタンションポール(握り棒)はかんざし風の装飾が施されています。
運転台を撤去した部分は、ユーティリティスペース「MAI-SPOT(マイスポット)」と車いす・ベビーカースペースに変わりました。ユーティリティスペースにはスマートフォンの充電用端子を備えたほか、装飾には京都・鞍馬山で産出される銘石「鞍馬石」が用いられています。
このほか、車外の行先表示器は英語、韓国語(ハングル)、中国語(簡体字)の4か国語表示に。さらに車内では、従来の運転台側に加えて車両の連結面側にも案内表示器が設置されています。
「舞」は2025年中に、主に鞍馬線(出町柳~鞍馬)で運行を開始する予定としています。また、2025年10月末に開催を予定している「えいでんまつり」でのお披露目も予定されています。
Writer: 柴田東吾(鉄道趣味ライター)
1974年東京都生まれ。大学の電気工学科を卒業後、信号機器メーカー、鉄道会社勤務等を経て、現在フリー。JR線の2度目の「乗りつぶし」に挑戦するも、九州南部を残して頓挫、飛行機の趣味は某ハイジャック事件からコクピットへの入室ができなくなり、挫折。現在は車両研究が主力で、技術・形態・運用・保守・転配・履歴等の研究を行う。鉄道雑誌への寄稿多数。資格は大型二種免許を取るも、一度もバスで路上を走った経験なし。
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