アメリカや欧州をリード?「無人戦闘機」が降着装置を収納し高速飛行 ミサイルも搭載 トルコ

「バイラクタル・クズルエルマ」が、アフターバーナーを使用した離陸時の空力システム確認試験中にランディングギア(降着装置)を格納したと発表しました。

降着装置を収納しアフターバーナーを使用

 トルコの防衛企業バイカル(Baykar)は2025年9月28日、テスト中の無人機「バイラクタル・クズルエルマ」が、アフターバーナーを使用した離陸時の空力システム確認試験中にランディングギア(降着装置)を格納したと発表しました。

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TOLUN精密誘導爆弾(SDB)を搭載した状態で飛行テストを行うバイラクタル・クズルエルマ(画像:バイカル)

 本試験は、速度や機動性といった機体の本格的な性能評価を行うための前段階に位置づけられます。今回の試験では、TOLUN精密誘導爆弾(SDB)を2発搭載した状態での実弾搭載飛行試験も実施されました。

 クズルエルマはステルス性を備えたジェット動力の無人機で、報道では最大速度が約900km/hとされており、超音速機ではないものの高い機動性を有するとされています。将来的には空母からの運用や超音速飛行も想定されています。

 同機は精密攻撃、制空戦闘、偵察など幅広い任務に対応できるよう設計され、高性能なセンサーや武装システムによって高精度な攻撃・情報収集を行うとされています。また、米国で進められている協働交戦航空機(CCA)と同様に、有人機と協働して索敵・交戦を行う運用が想定され、トルコの次期戦闘機「KAAN(カーン)」の僚機としての採用が見込まれています。

 一方、開発状況については各国計画と比較して一定の先行性が指摘されており、バイカルは以前に早ければ2026年にもトルコ軍へ納入する可能性を示唆しています。

【画像】降着装置を収納したクズルエルマ

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