「北欧で最も豪華な定期客船」に乗ったらド肝抜かれた件 これぞ本物の“コスパ最強の旅” ホテル涙目のその全貌とは
ANAが2025年新規就航した北欧・スウェーデンの「ストックホルム」。ここから客船に乗り、バルト海に挟まれたスウェーデン、フィンランド、そして「バルト三国」を構成する国のひとつであるエストニアを船でクルーズしながら周遊するツアーが人気を博しているそうです。どのようなものなのでしょうか。
風呂も飯もすごすぎる!近距離でも利用してみた
さらにセレナーデ号にはサウナとジャグジーも備わります。このサウナは北欧でも有数の高評価を持つのだとか。体験するには12ユーロ(約2100円)が必要ですが、筆者が過去にそうしたヨーロッパ圏のスパ施設にいったところ、80ユーロ(約1万4000円)でしたので、かなりお手頃な価格設定といえるかもしれません。

そして食事は、スタンダードなビュッフェ「グランド・ビュッフェ」では、当日購入でも50ユーロ(8714円)の価格が設定されています。これに加え、このビュッフェでは、アルコール類も”飲み放題”です。
確かに日本の物価と比べると高いかもしれませんが、北欧で50ユーロの飲食代というのは通常「メインディッシュ・お酒2杯」程度で容易にいってしまう金額です。ここでは、新鮮な食材を使用し、近隣諸国や海外の食文化を取り入れた珍味を取り揃えているとのことで、サーモンやイクラ、そしてなんとキャビアが取り放題となっていました。日本のホテルバイキングもびっくりの贅沢さです。
また、ヘルシンキからタリンへは、近距離向けの船内仕様が設定された「マイスター号」のビジネスクラスを利用しました。乗船時間はわずか2時間ながら、ビュッフェ付きのラウンジで過ごすことができます。2都市は空路ではわずか30分の路線ですが、価格も抑えられかつゆっくりとできるほか、フェリーターミナルから都市部も近いので、トータルの時間を考えてもマイスター号を使う方がベターでしょう。
「北欧で最も豪華な定期客船」といわれるように、まるで巨大ホテルのようなつくりであるタリンク・シリヤ・ラインの船ですが、快適性と費用が両立した、まさにコストパフォーマンスの高い旅の選択肢でもあったわけです。
また寄港地のひとつであるタリンも日本人には知られていませんが、まさに北欧と東欧のいいとこ取りのような景色で、ゴシック様式の市庁舎とかつての世界最高峰建築として知られる「聖オラフ教会」もあり、ほかの2国では味わえない雰囲気があり、物価も安くコンパクトで過ごしやすい都市です。
ANAストックホルム便利用者をはじめとする北欧便の航空便利用者に、この船旅の人気が出る理由が、今回のツアーでわかるような気がしました。
Writer: 松 稔生(航空ライター)
国内航空会社を中心に取材を続け、国内・海外を奔走する日々を送る。ゆとり世代。
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