え、偽物「ローソン」!? “青白のミルク缶”看板でも全く違う屋号 系列には「ファミマ」そっくりの店まで

東京や横浜の港湾地区に「ポートストア」と呼ばれるコンビニがあります。店名こそ「ポートストア」ですが、売り物や看板のデザインはどう見ても、「ローソン」または「ファミリーマート」。不思議な店は、なぜ生まれたのでしょうか。

ナゾの「ポートストア」立地の共通点は「港」

 これらコンビニが立地している場所は東京の臨海部、都が定める「東京港」の区域内にあります。東京港において売店や食堂などを管理運営している一般財団法人 東京港湾福利厚生協会のウェブサイトでは、「売店(コンビニエンスストア)」として「青海サービスセンター売店」や「若洲サービスセンター売店」などが写真付きで掲載されていますが、それらはまさしく、前出の「ローソン」や「ファミリーマート」に近い外観の「ポートストア」です。

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「ローソン」のような「ポートストア」のレシートには、「ローソン」のロゴが印刷されている(乗りものニュース編集部撮影)。

 同協会によると、「ポートストア」とは港湾地区にある売店で、都から依頼を受け、売店の営業許可を得て出店しているといいます。このような大手コンビニと提携した「ポートストア」を始めたのは30年ほど前からで、昔は軍手などの用品を売る小さな売店だったものの、拡大するにあたり自前ではノウハウがなかったことから、大手コンビニチェーンと提携したとの答えでした。

 また、かつては「サークルKサンクス」や「デイリーヤマザキ」の店舗もありましたが、前者は経営統合により「ファミリーマート」へと転換、後者はなくなり、いまは「ローソン」と、「ファミリーマート」のみとなっています。

 では、なぜ「ローソン」「ファミリーマート」の店名ではないのかというと、東京港湾福利厚生協会は非営利の団体であり、特定の民間店舗の看板を付けないようにしているからです。

 昔は店員の名札などについていたロゴマークも取り除いていたものの、制度の変化とともに規制が緩やかになっているといいます。店ごとに品揃えの地域性はあるものの、基本的には一般的な「ローソン」「ファミリーマート」と変わりないそうです。

 ちなみに現在、横浜市の港湾地域にも東京港と同様、横浜港湾福利厚生協会が管理する「ファミリーマート」の「ポートストア」が存在します。

【写真】これが「ファミマ」のような「ポートストア」です

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