メソポタミアで“発掘”された「戦闘機」政府封鎖の解除でようやく博物館で展示開始へ

国立アメリカ空軍博物館は2025年11月20日、特別展示に備え整備中の“発掘”されたMiG-25戦闘機をYouTubeで公開しました。

つなぎ予算が通り新たな映像公開

 国立アメリカ空軍博物館は2025年11月20日、特別展示に備え整備中の“発掘”されたMiG-25戦闘機をYouTubeで公開しました。

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掘り起こされたときのイラク空軍のMiG-25(画像:アメリカ空軍)

 同機体は、2003年3月から始まったイラク戦争中、バグダッドから西へ約250kmに位置するアル・タカドゥム空軍基地の付近で、基地を制圧したアメリカ軍が地中から発見しました。

 機体は不完全な状態で埋められており、主翼なし。尾翼の垂直安定板は取り外されていました。地中に埋められていた件については、1991年の湾岸戦争時、鉄筋コンクリート製の掩体壕(強化格納庫)に格納されていた戦闘機が次々と破壊されたことを受け、戦力温存のためにイラク軍が隠したといわれています。

 発掘機体はアメリカ軍に接収された後、2006年にアメリカ空軍国立博物館に移送されました。

 当初、同機の特別展示は2025年10月7日から6か月間実施される予定でした。しかし、9月30日午後11時59分(米東部標準時)をもって「戦争省(国防総省)」への予算が失効し、いわゆる「政府閉鎖」が発生したことにより、空軍博物館が臨時閉館したことで公開できていませんでした。

 この政府封鎖は11月12日、ドナルド・トランプ大統領がつなぎ予算に署名をしたことでようやく解消。空軍博物館公式YouTubeで「感謝祭(11月27日)前にはMiG-25を特別展示する予定」と発表しています。

【画像】展示用にキレイに整備されるMiG-25

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