ANAも発注「新・世界最長の旅客機」納入27年に延期へ…なぜ? 主翼は“スゴイ設計”…ANAへの影響は?
アメリカの航空機メーカー、ボーイングは、現在飛行試験が進められている新型旅客機「777-9」の航空会社への納入を後ろ倒しします。どういった理由からで、ANAへの影響はないのでしょうか。
ANAも発注
アメリカの航空機メーカー、ボーイングは、現在飛行試験が進められている新型旅客機「777-9」の航空会社への納入を、2027年に後ろ倒しすることを発表しました。どういった理由で、顧客への影響はないのでしょうか。
                
                これは航空機の実用化に不可欠な「型式証明」などの認証に時間を要しているためで、ボーイング社のケリー・オートバーグCEOは、「遅延は残念ですが、同機は飛行試験において引き続き良好なパフォーマンスを示しており、当社は引き続き開発プログラムを完了し、事業を安定させることに注力することで、業績を完全に回復し、すべてのステークホルダーの皆様との信頼関係を回復することを目指します」とコメントしています。
777Xは「ボーイング777」をベースにサイズアップなどを図りながら、燃費効率の良いエンジンや新設計の主翼を採用するほか、コックピットや客室を最新仕様に更新した派生型です。すでに777-9は2020年に初飛行に成功。実用化は最速で2026年を予定しており、ANA(全日空)も発注しています。
777-9は全長77mで、実用化されれば「世界最長の胴体をもつ旅客機」になります。426の標準座席数をもつ大型モデルで、翼幅も70m超。そのため、主翼の先端が折りたたみ式となっており、地上では翼をたたむことで、現在の空港設備をそのまま利用できる機構を備えています。
なお、777-9を発注したANAなどを傘下に持つANAホールディングスの芝田浩二社長は、2025年10月30日の決算会見で「遅延についての報道は私どもも承知してございます。正式な通知はまだいただいてませんが、おそらく2027年以降になるであろうと考えています」とし、「しかし、これまでもそうであったように、退役の延長ですとか、リースの延長、こういった手立てをしっかり講じておりますので、事業計画の遂行に支障はないというふうに私は思っています」とコメントしています。





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