新日本海フェリー新造船「けやき」ついに公開! レストラン2つ、露天風呂&サウナ!? 「海のホテル」でゆく日本海最長1061km
新日本海フェリーの新造船「けやき」がお披露目。日本海の最長航路「舞鶴-小樽」に投入される21年ぶりの新造船は、やや小さな船体となった反面、設備はかなり豪華になりました。
ダウンサイジングしながらも「豪華」!?
客室はオーシャンビューの浴室を設けたスイートルーム2室のほか、専用テラス付きデラックス16室、シャワー・トイレが完備されたステート洋室30室、家族旅行に最適なステート和洋室8室、ペットと同伴できるステートウィズペットルーム5室を用意。
安価なツーリストクラスでも、ツーリストSではプライベート空間が確保できる1人部屋の個室寝台を設けます。一番リーズナブルなツーリストAでは寝台を上下段で互い違いに配置し、プライベート空間を確保しました。
●スピードは若干「遅く」それが今っぽい
これまで舞鶴―小樽航路に就航していた「はまなす/あかしあ」は1万6897総トン、全長224.8m、航海速力30.5ノット(約56.5km/h)と、長距離フェリーでは国内最大級の大きさと速度を誇っていました。
一方で「けやき/はまなす」は1万4300総トンで、全長199m、幅25.5m、航海速力は28.3ノット(約52.4km/h)。旅客定員も「はまなす/あかしあ」は746人でしたが、「けやき/はまなす」では286人と大体4割ほどです。
背景として近年、新造船価の上昇に加えて、燃料価格も大幅に上がっており、効率性の高い船が求められているという事情があります。このため「けやき/はまなす」では船体規模をダウンサイジングし、速度を抑えることで、より経済的な運航を可能とする設計が取り入れられました。
また、マイカーや個人旅行など少人数で利用することが増えており、これまでのフェリー旅行のイメージにあるような大広間や2段ベッドが並ぶ部屋がなくなり、個室が中心となっています。
期待の新鋭船「けやき」は11月14日、小樽港23時30分発の便でデビューします。
Writer: 深水千翔(海事ライター)
1988年生まれ。大学卒業後、防衛専門紙を経て日本海事新聞社の記者として造船所や舶用メーカー、防衛関連の取材を担当。現在はフリーランスの記者として活動中。



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