名古屋に「無重力」あります 飛行機で作る非日常空間、パイロットに聞くその仕組み
人類が有人宇宙飛行に成功し約半世紀。宇宙旅行はいまだ高嶺の花ですが、宇宙空間と同じ「無重力状態」の実験であれば、現実的な価格で可能です。そんな飛行実験を提供している日本の会社のパイロットに、「無重力飛行」の実際を聞きました。
「宇宙」は無理でも「無重力」なら…
「憧れの宇宙旅行 人工衛星軌道6日間の旅」――いずれは我々庶民も、気軽にこんな宇宙旅行を楽しめる日がやってくるかもしれません。しかしまだまだその旅費は、文字通り天文学的数字です。2016年現在のところ、唯一、宇宙空間へ人間を打ち上げることが可能なロケットであるロシアの「ソユーズ」によって、すでに何人かが宇宙旅行へ旅立っていますが、その費用はひとりあたり数十億円にも達するとみられます。
一方、近い将来に商用化を目指しているヴァージン・ギャラクティック社(アメリカ)の、スペースシップ・カンパニー社製「スペースシップ2」による民間宇宙飛行サービスは、その費用について3000万円程度を目標としています。家を建てる程度と思えば、頑張り次第でなんとかなるといえるかもしれませんが、やはりなかなか手が出せないのが現状でしょう。我々が生きているあいだに「宇宙」を体験することは不可能なのでしょうか。
「宇宙旅行」とはいえませんが、「無重力実験」であれば、実はいまでもわずか30~40万円程度、驚くほど低価格で実現可能です。しかも出発地は愛知県の県営名古屋空港ですから、本当にその気さえあれば、誰でも気軽に参加することができます。
「無重力」(厳密には「微小重力」)という未知の世界に我々をいざなってくれるのは、名古屋空港に本拠を構えるダイヤモンド エア サービス株式会社(DAS)。同社はどのようにして、宇宙へは行かずに無重力を生み出すのでしょうか。
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