名古屋に「無重力」あります 飛行機で作る非日常空間、パイロットに聞くその仕組み

人類が有人宇宙飛行に成功し約半世紀。宇宙旅行はいまだ高嶺の花ですが、宇宙空間と同じ「無重力状態」の実験であれば、現実的な価格で可能です。そんな飛行実験を提供している日本の会社のパイロットに、「無重力飛行」の実際を聞きました。

あくまで「実験」のための飛行、ただし「プリン」でも可

 もともとDAS社は、無重力フライトを実施するために設立されました。宇宙に持っていく人工衛星や計測機器が無重力状態でもちゃんと機能するのか、また宇宙で行う実験がそれなりの成果をもたらすのかどうか予備実験を行うことをおもな目的としており、1994(平成6)年に実施され広く報道された宇宙におけるメダカの繁殖実験も、まずはDAS社で予備実験をしています。

 こうした研究の合間合間に可能な時期を狙って、一般向けに簡易無重力実験フライトの募集を行っているそうですが、この無重力飛行を楽しむコツについて、さらに北原機長に聞いてみました。

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DAS社の北原機長。これまでの飛行時間は約5400時間におよぶ。

「一般向けの飛行も『簡易無重力実験』として行っております。そのため何を実験するかを事前に決めていただきますが、難しいことを考える必要はありません。過去には『無重力でもプリンを出せるのか』というものもありました。『Youtube』などの動画を参考にしていただくと良いでしょう。10歳から70歳までという年齢制限を設けさせていただいてはおりますが、お子様から高齢者の方まで男女問わずさまざまな方に参加いただいております」

 実際にDAS社の無重力フライトに参加したサイエンス・ライターの大貫 剛さんは、以下のように感想を語ります。

「1.8Gが終わって0Gになり立ち上がろうとしたら、勢いで床から離れて天井にぶつかってしまいました。ふだん意識していない『重力』が無くなるのは、頭で理解していたつもりでも想像を超える体験です。ビジネスジェット機に乗れること自体も貴重な機会でしたね」(大貫剛さん)

 重力が無くなるという、まったく想像のつかない異次元の体験。宇宙旅行が不可能ならば、一生のうちに一度くらいは無重力の世界へ旅立つのも大きな人生経験になるといえるのではないでしょうか。

【了】

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