「近鉄最大のジャンクション駅」高架化なるか? 駅周辺は踏切だらけ ストップしていた3者協議が年内にも再開
奈良県は2025年12月1日、大和西大寺駅の高架化について、新たに県と奈良市、近鉄の3者で駅周辺の渋滞踏切道対策を検討する会議を設けると発表しました。
総事業費の算出や交通シミュレーション調査などを実施
奈良県は2025年12月1日、大和西大寺駅の高架化について、県と奈良市、近鉄の3者で駅周辺の渋滞踏切道対策を検討する会議を設けると発表しました。
大和西大寺駅は、近鉄奈良線と京都線、橿原線が交わる同社最大のジャンクション駅です。駅構内は非常に複雑な配線で、車両基地の西大寺検車区も隣接しています。ただ駅周辺では、線路や踏切が東西を貫いているため、街が南北に分断され、「開かずの踏切」が8か所もあります。
2021年3月に県と市、近鉄が作成した地方踏切道改良計画では、踏切8か所のうち、西側4を駅の高架化で除却し、東側4か所については平城宮跡から近鉄線を移設することで除却する計画でした。
その後、2023年7月に1回目の3者協議会(県、市、近鉄)が開かれ、新たに「大和西大寺駅の高架化のみを行い、平城宮跡内の近鉄線は存置する事業案」を検討することで合意。駅の高架化および近鉄線の移設を行う案と、費用対効果を比較するとしていました。
2023年11月に開かれた2回目の3者協議会では、鉄道線形に関する技術的な制約や、想定される事業効果などについて意見交換が行われましたが、それ以降は市が「時期尚早」だとして席に着かず、3回目の協議会を開催できないままとなっています。
今回、高架化事業を進めるため、新たに設けられることになった「大和西大寺駅周辺の渋滞踏切道対策を検討する会議」は、年内にも初会合開かれ、それ以降も月1回を目途に開催される予定。県からは県土マネジメント部長、市からは都市整備部長、近鉄からは未来創造部長が参加し、総事業費の算出や交通シミュレーション調査の実施、速効対策案を検討していく予定です。





コメント