初の“純国産”できた! 新型「海上へ人を運ぶ船」完成 造船業の期待の星!? 日本郵船
日本郵船が発注した初の「国産CTV」が完成。造船業も注目するCTVとはどのような船なのでしょうか。
国産CTVができたぞ!
日本郵船は2025年12月15日、同社が発注した新しいCTV(Crew Transfer Vessel)の進水式を岩手県釜石市の小鯖船舶工業で行い、「Alfonsino Arrow」(アルフォンシーノ アロー)と命名したと発表しました。
この船は、日本郵船が初めて国内造船所に発注したCTVです。式典には達増拓也岩手県知事、小野共釜石市長らが参加し、日本郵船の曽我貴也社長が命名を行いました。
CTVは洋上風力発電所などへの「作業員輸送船」のこと。その建設や保守に関わる人が洋上へ“通勤”するための船です。北海の海上油田などがある欧州の船がよく用いられていますが、日本でも洋上風発の拡大とともに需要が高まるとみられており、日本の中小造船所向けの船種としても注目されています。
日本郵船は2020年にスウェーデンのCTV運航会社大手と提携し、同社が欧州で運航している双胴船型を基幹船型として国内の造船所に発注するとしていました。今回は、欧州仕様をもとに国内仕様へ変更し、アルミ鋼材や主要機器も国内メーカーから調達することで、同社初の「国産CTV」を実現したといいます。
Alfonsino Arrowのサイズは全長約28m、幅約9m、総トン数としては約145トンです。日本郵船は「洋上風力発電関連事業での取り組みを通じて日本国内の電力の安全供給のほか、造船業や関連産業の活性化に取り組んでいきます」としています。





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