「日本一運行時間が長い」夜行バスに乗った! 片道1000km超 “1日の半分以上バスのナカ”でどう過ごす!?
東京駅~萩バスセンターを結ぶ「萩エクスプレス」は、下り萩行きが14時間41分、上り東京行きが所要時間15時間33分と、国内でもトップレベルの運行時間を誇る夜行高速バスです。運行時間が長い東京行きに乗車しました。
食料調達は必須
撮影を終え、萩バスセンターに移動しました。世界遺産を構成する「萩城下町」の観光に便利ですが、バスセンターはJRの萩駅・東萩駅からはかなり離れています。
ここから東京までは15時間33分と長旅になるため、食料調達は必須です。弁当などはバスセンターの前にあるショッピングモールで購入できます。
萩バスセンターは歴史を感じさせる造りで、鉄骨の屋根付近に東京行きとの表示もありました。16時25分、バスセンターに「萩エクスプレス」の車両が入ります。
取材は2025年11月でしたが、出発の16時半の時点ではまだ明るく、昼行バスの雰囲気。しかしバスに乗り込むと、側窓カーテンは完全に降ろされています。
筆者(安藤昌季:乗りものライター)は事前に調べ、前面展望できる1B席を予約していました。前方のカーテンは深夜まで降ろされないため、この席なら景色を楽しめるのです。当日の乗客は、萩バスセンターの出発時点では筆者を含めて2人でした。
乗車前に運転手さんに聞いたところ「萩から東京まではいつも2~3人ですね。多客期は4~5人の時もあります」とのこと。
15時間半の勤務で「食事などはどうしているのですか」と聞くと、「2人乗務なので休憩中に食べます。時間が長いので、決して無理をしないことを心掛けています」といいます。一方で乗客は「持ち込む人と、ドライブインで買う人がいる」ということです。
「定時運行されていますか」という質問には「大体定時ですが、東京周辺は日によって混雑が違います。土日は早着しやすいです」とのことでした。
バスは、萩バスセンターを出発すると一般道を1時間ほど走ります。17時39分着の山口湯田温泉で2人が乗車しました。山口県内を南下するにつれて道路が混雑してきます。定刻より7分遅れて18時1分に山口宮野着。ここで1人乗車。そして18時30分、JR山陽本線の防府駅前4番のりばに到着し、2人が乗車しました。
周囲はすっかり暗くなり、夜行バスらしくなってきます。19時10分着のJR徳山駅前8番のりばでは2人が乗車。2分の早着で遅れを取り戻していました。
出発して3時間が経ち、19時31分、初めて高速道路に入ります。バスは山陽道の熊毛IC(山口県周南市)と玖珂IC(同・岩国市)に立ち寄りますが、乗車なし。
再び一般道に戻り、20時17分、3分早着で岩国駅前4番のりばに到着し2人が乗車。そして21時2分、最後の停留所である広島の広域公園前駅に到着し2人が乗車しました。ここまで4時間半走っていますが、休憩はありません。
21時30分、山陽道の奥屋PA(広島県東広島市)で初めての休憩。ずっと座りっ放しで腰が痛くなってきたところで生き返ります。
21時45分出発した後は前カーテンも閉められ、室内が減光されます。飲食ができる明るさではないので、バスに持ち帰っての食事はオススメしません。
翌朝5時35分、東名高速の足柄SA(静岡県御殿場市)で15分休憩。8時6分に東京の霞が関で1人下車し、東京駅到着は7分遅れの8時10分でした。1004km、15時間40分のバス旅はメリハリもあり、それほど疲れもなく終えることができました。
Writer: 安藤昌季(乗りものライター)
ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロイラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。





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