路線バスの「客貨混載」加速 農水産品やクール宅急便も

路線バスで乗客とともに荷物も運ぶ「客貨混載」に取り組んでいる宮崎交通とヤマト運輸。このたび、バス車内に保冷専用ボックスを搭載し、農水産品やクール宅急便の運送も開始しました。

冷凍タイプの対応も検討

 宮崎交通とヤマト運輸は2017年1月16日(月)、日本初となる保冷専用ボックスを搭載した路線バスを導入し、農水産品やクール宅急便を含めた「客貨混載」を開始しました。

 ヤマト運輸は2015年以来、複数のバス会社と共同で、路線バス車内に荷台スペースを設けて「客貨混載」を実施。これにより過疎化や高齢化が進む中山間地域におけるバス路線網の維持や、物流の効率化による地域の生活サービス向上の面でメリットがあるといいます。宮崎交通の沿線でも、ヤマト運輸のセールスドライバーが地域に滞在する時間が増え、集荷締め切り時間も延長され、地域住民から好評を得ているそうです。

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バスに搭載された保冷専用ボックスは、蓄冷剤を使用することで温度を0~8℃に保つという。下は導入路線の概要(画像出典:ヤマト運輸)。

 そうしたなかで、農水産品などの温度管理が必要な荷物が増えきたことから今回、保冷専用ボックスを搭載したバスを導入。宮崎県西都市と県西部の西米良村を結ぶ路線で、1日1往復の運行を開始しました。「クール宅急便」の大量輸送にも対応。ヤマト運輸は今後、他路線への導入とともに、冷凍タイプの対応にも取り組むとしています。

 ちなみに、ヤマト運輸の「路線バスを活用した宅急便輸送『客貨混載』」の取り組みは2016年12月、環境負荷の低減に配慮した製品・サービスに贈られる「第13回エコプロダクツ環境大臣賞」を受賞しています。

【了】

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