「お下がり」じゃない! 国鉄の「元祖・地方向け電車」は都会向けと何が違う? 45年後の今も健在!?

旧国鉄の旧型車両を置き換えるために投入した105系電車。それまで新型車両は大都市優先で投入されてきましたが、105系は地方向けの特徴を備えた車両でした。改良を重ねながら、今日まで長年にわたり走り続けています。

中国地方の路線から投入

 1981(昭和56)年、105系が最初に投入されたのは福塩線・宇部線・小野田線でした。これらの路線では長年にわたり105系が運用されています。60両が製造されましたが、1984(昭和59)年からは改造車も登場しました。

 改造車は、203系投入で余剰となった常磐緩行線向けの103系を中心に製作され、61両が追加されました。このグループは片側4扉で、側面に行先表示器がなく、側扉の自動/半自動切り換えができないなど、103系の特徴を残していました。改造種車の前頭部構造を残した車両も多くあり、貫通扉を備えた地下鉄用の103系1000番台の顔を最後まで色濃く残していました。

 この改造された105系は桜井線・和歌山線・可部線・仙石線などに投入されました。なお、新造された車両グループは中間車であるモハ105形とサハ105形に、1984~1985(昭和59~60)年に運転台が設置され、結果として登場から3~4年で形式消滅しています。

 105系は登場当初、製造コスト削減の観点から冷房装置が搭載されていませんでしたが、1985~1992(昭和60~平成4)年に冷房化されています。また1989(平成元)年から、ワンマン運転対応のために車外スピーカーや運賃箱が設置されています。

 2002(平成14)年から新造車グループは体質改善工事が行われ、側窓の交換や腐食しやすい場所のステンレス化、冷房装置の換装が行われました。また、この際にクハ104形にトイレが設置されています。

 105系は奈良・和歌山地区、可部線・呉線・仙石線からは引退し、103系改造の4扉車両についてはすでに消滅しています。しかし、新造車グループは、現在も福塩線・宇部線・小野田線で使われています。

 近接する下関地区の113・115系への新型車両投入が発表され、いよいよ国鉄形の淘汰も最終局面に来ていますが、105系については現在のところ具体的な引退の話は出ていません。今後の動向は不透明ながら、最後まで国鉄の雰囲気を残した車両として活躍するでしょう。事故などなく、走り通してほしいものです。

【都会向けと違う?】これが「105系電車」の車内です(写真)

Writer:

ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロイラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。

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コメント

1件のコメント

  1. 105系が「新性能電車」初めての1M電車と言われますが、あくまでも国鉄に限った話です。

    私鉄では、6両編成や10両編成でも電動車と付随車の比率が1:1になるように2両ユニットとともに1M車を導入していたところが多数あります。

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