「東京で最も急」な“名もなき坂”はほぼ崖!勾配37%が生んだ不思議な光景とは
東京でもっとも急な坂は多摩湖のすぐ南にあります。東大和市にあるこの坂には、傾斜が急すぎたために変わった立ち方をしている「転落防止バー」が存在します。
急すぎて斜めに立つ「車止め」
最急勾配区間の下にも、湖畔通り側からの車両をブロックする車止めが2つ設置されています。しかし、その立ち方は少し変わっています。地面に対して垂直ではなく、「傾斜に対して垂直」。つまり横から見ると少し寝かせたような角度で立っているのです。
この車止めを見ると、「この傾斜を下っているあいだ、体はこれほど前のめりの角度になっているのかもしれない」と感じるかもしれません。自転車で上る場合は、ギアを軽くするか押しながらでないと難しく、雪が降った日や坂が凍結しているときには、歩くことすら危険に思えるでしょう。
周辺には、湖岸道路と下の湖畔通りを結ぶ路地がいくつもあります。この路地の西側には、クルマも通れる「勾配28%」の標識が立つ急坂もあります。この一角は周辺のなかでも古く、1960年代の航空写真を見ても、すでに造成されていることがわかります。現行の道路構造令が制定される以前につくられた、古い道路といえます。
一方、37%勾配のある路地のすぐ東側の一角は、後から造成された地域で、急坂のつくりにも違いが見られます。37%や28%勾配の道がまっすぐに伸びる急坂であるのに対し、こちらは道幅もやや広く、勾配を緩和するためか、道路をあえてクランク状に折り曲げています。見通しは悪くなるものの、少しでも通行しやすくするための工夫といえるでしょう。
そもそも東大和市の北部は、「狭山丘陵」と呼ばれる起伏の激しい地域です。多摩川が周囲を削り取る形で取り残されたことで、このような地形になったとされます。一方、南部には比較的平坦な「武蔵野台地」が広がっています。
この地域では、狭山丘陵と武蔵野台地の境目や、丘陵の谷筋に沿って道路が整備されたため、地形の起伏をそのまま反映した「激坂」が数多く存在しているのです。





大田区中央にはもっと急だと思われる坂があります(笑)