何が「新しい」のか マイクロソフトも支援する「ビッグデータを活用した熊本観光復興」の取り組み、その内容とは

熊本の観光復興を後押しするため、さまざまな分野の「ビッグデータ」を保有する事業者が連携したプロジェクトが始まります。日本マイクロソフトも支援するこのプロジェクト、データの活用によって観光事業はどう変わっていくのでしょうか。

「宝の山」活用した事業サイクルで変化にも素早く対応

 くまもとDMCの社長で、元熊本県副知事の村田信一さんは「(2016年4月の)熊本地震で、阿蘇地域や熊本城などの観光地が大きな被害を受け、今も観光客数は震災前の水準に戻っていません。ただ震災は、我々が体験型のアクティビティや、地域ならではの魅力的な旅行商品をどれだけ用意できていたのかと、振り返るきっかけにもなりました。ともすれば、阿蘇の雄大な自然には観光客が訪れるものだと“あぐら”をかいていたのではないかと感じました」と話します。

「旅行者の統計や現地でのアンケートでは見えてこない情報が、たとえばインターネットの検索データなどに眠っているのではないか、これを活用することで、より旅行者の嗜好に沿うような観光振興を推進できるのではないかと考えています」(くまもとDMC 村田社長)

 ビジネス書の著者としても知られるデータビークルの西内取締役は、「『宝の山』であるデータをうまく活用できていないという声も多いです。データをとり、分析し、それに基づき意思決定し、現場の施策に反映するというサイクルを繰り返していくことが必要です。ただ、このサイクルはひとつでも欠けたり見方を誤ったりすると回らなくなります。データを整備し、使いやすい形にする必要があります」と話します。そこで、同社のデータ統合ソフトや分析ソフトを活用することで、データサイエンティストとよばれる専門知識を持った人に頼らなくても、直感的に必要なデータを分析して特徴や変化を「見える化」するといいます。

 くまもとDMCの外山由惠さんは、「多様な関係者と合意形成を図り、『稼げる地域』に育てていくことが目標です。そのためにビッグデータを活用し、いわゆる『PDCA(Plan、Do、Check、Action)サイクル』を高速で回していきます」と話します。旅行者のニーズに寄り添い、そして変化に対して柔軟に対応するために、今後、ビッグデータを活用した取り組み事例が増えていくかもしれません。

【了】

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