東海道新幹線の全線に「脱線防止ガード」敷設へ 副本線や回送線も
東海道新幹線において、地震時の脱線防止対策として、「脱線防止ガード」が全線に敷設されることになりました。
ガード敷設は2009年から着手
JR東海は2017年2月23日(木)、東海道新幹線で進めている「脱線防止ガード」の敷設について、対象区間を副本線や回送線を含む全線に広げると発表しました。
東海道新幹線の地震対策として、JR東海は2009(平成21)年から2019年度末までに完了する計画のもと、東海地震で強い揺れが想定される区間を含む本線など、軌道延長596kmを対象に「脱線防止ガード」の導入を進めてきました。
「脱線防止ガード」はレールの内側に並行して敷設されるもので、地震時の脱線を極力防止する目的があります。今回は、この敷設対象区間が476km追加されました。本線のほか、通過列車を待避する各駅の副本線や本線と車両基地を結ぶ回送線など、東海道新幹線(東京~新大阪)の全線、軌道延長計1072kmが対象です。
JR東海によると、費用総額はおよそ2100億円で、敷設完了は2028年度をめどとしています。
なお、車両側の対策としては、台車(車輪のある部分)の中央部に「逸脱防止ストッパ」が取り付けられています。仮に脱線したときでもストッパが「脱線防止ガード」やレールに引っ掛かることにより、車両が線路から大きく逸脱するのを極力防止するというものです。「逸脱防止ストッパ」は2012(平成24)年度末までに全編成への設置が完了しています。
【了】
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