滑走路の端の数字のナゾ 「羽田の34L」が意味するものとは?

滑走路の端に記されている数字やアルファベットは、じつは世界的に取り決められたルールに基づいたものです。どのような意味があるのでしょうか。

世界中の滑走路に割り振られた、あの数字とアルファベットのナゾ

 滑走路の端には、「22」や「34L」といった、数字やアルファベットが書かれています。

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北大東島にある北大東空港の滑走路。大きく「21」と記されている(Koji Kitajima撮影)。

 たとえば飛行機の窓側に座り外を眺めていると、離着陸のため滑走路に入っていくときや、滑走路から外れるときに見えることがあります。エアラインによっては、機内で流される機外カメラの映像で見えることもあります。またそうした数字が書かれた看板も、空港の滑走路付近に設置されています。

 これらの数字や文字は、じつは航空機の運用にとって非常に大切なもので、滑走路の伸びる方角などを示しています。「指示標識」と呼ばれ、滑走路ごとにつけられたその空港における個別の識別標のようなものでもあり、たとえば羽田空港のように複数の滑走路を持つ空港の場合、どの滑走路をどの方向から進入、あるいは離陸するのか、この指示標識の数字と文字で明確に示せるというわけです。

 滑走路の方角を示す数字は、北を起点にして時計回りで角度ごとに刻まれ、東が「09」(90度)、南が「18」(180度)、西が「27」(270度)、北が「36」(360度)といったようになっています。なお、北は常に「36」で表示され、「0」とは表示しません。

 また滑走路は直線なので、一端の反対側は180度逆。そのため滑走路に書かれた指示標識の数字は、常に「18」以下の数字と、これに180度ぶんの「18」を足したものになっています。羽田空港の例でいえば、A滑走路は「16」(南南東)と、これに18を足した「34」(北北西)の数字が振られています。

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コメント

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9件のコメント

  1. おやっ羽田のB、D滑走路にはL、R表示がつかないのですね。番号が一つでも違うと平行と見なされなくなるわけですか

  2. あのGメン75のオープニングの75は?因みに滑走路ですよね?

    • 皆さんの知識の豊富さには脱帽ですよ、だから楽しい!他の記事へのコメントでは乗り物を利用する1利用者として疑問を投げ掛けても自身の勉強不足が厄してか?間が悪いか?電子器機音痴の自分は足で情報を収集する術しかなく、しかし知識の豊富さは実に羨ましい!

  3. 新千歳空港・千歳基地には4本の滑走路が2°/182°で平行に並んでいますが、アルファベットはL・C・Rの3文字しか用意されてないので、36L/18R・36R/18L・01L/19R・01R/19Lのように便宜上10°ずらした番号が与えられています。

    Gメン'75やエリア88に登場するのは実際にはあり得ない数字ですね。まぁ、何も考えずに実在する番号を登場させてしまうと「方角が違う」とクレームがつきそうな気もしますが。

  4. まだまだ説明不足ですね。たとえばセントレア(中部国際空港)は36/18 ですが、方位といっても磁気方位なので、地図上の真北と真南を向いているわけではありません。
    下総飛行場はほぼ真北を向いていますが、01/19。

  5. 記事がおかしいよ。36は、南。18が、北。09は、西。27は、東だよ。
    南を起点(00)に時計回りで10度(01)づつ増えます。

    • あなたの言葉が正しいなら、この記事を書いた航空ライターのkoji kitajima氏は何なんでしょうね。

  6. 飛行機の写真を撮るときの必修科目ですね。
    航空ファンは、航空無線を聴きながらどちらにお目当ての飛行機が離着陸するかチェックしながら動きます。

  7. 横田基地のGoogle Mapsなど複数の衛星画像を見ると滑走路は36(真北)なのですが、どう見ても斜めに映っていて真北には見えません。図法の違い、撮影時のずれかと思い、他の近隣の滑走路と比較してみると厚木基地は01ですが、地図上でどう考えても1度の差以上の方向の違いがあります。なぜでしょう?