滑走路の端の数字のナゾ 「羽田の34L」が意味するものとは?

アルファベットはもっとシンプル

 数字のあとに、「L」などのアルファベットが振られている場合もあります。複数の滑走路が平行している場合に、それらを区別することが目的です。

 空港を新しく建設する場合には気象調査を行い、その土地の風向きを調べます。飛行機は風上へ向かって離陸するのが望ましいため、そうなることが多くなる方角で滑走路を敷設します。

 しかし、便数が多くなり滑走路を増やす場合、空港の敷地に余裕があれば、横風用滑走路を造ったほうがより航空機の運用に幅が出ますが、敷地に制限があると、滑走路を平行に造るケースも往々にしてあります。そうして比較的近い場所に平行する2本の滑走路ができた場合、方角を示す数字はほぼ同じになるため、右の滑走路を「R」、左の滑走路を「L」と区別するのです。

 例えば羽田空港では、A滑走路とC滑走路が16(南南東)と34(北北西)の方向にほぼ平行。国際線ターミナルに近いA滑走路は、16方向に見た場合(34〈北北西〉から16〈南南東〉を向いて滑走路を見た場合)、右側にあるため16R、34方向に見た場合は左にあるので34Lとなっています。また、第2旅客ターミナル側のC滑走路は、16方向に見た場合は左側にあるため16L、34方向に見た場合は右で34Rです。

 なお、この平行滑走路はICAO(国際民間航空機関)の規定で、4300フィート(約1310メートル)以上離れていれば、2本の滑走路で同時に離発着可能な「オープンパラレル」として運用できます。対して2本が接近している場合は「クロースパラレル」と呼ばれ、離発着に時間差を設ける必要があるものの、機体別に効率のいい運用が可能。羽田空港は「オープンパラレル」です。

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コメント

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9件のコメント

  1. おやっ羽田のB、D滑走路にはL、R表示がつかないのですね。番号が一つでも違うと平行と見なされなくなるわけですか

  2. あのGメン75のオープニングの75は?因みに滑走路ですよね?

    • 皆さんの知識の豊富さには脱帽ですよ、だから楽しい!他の記事へのコメントでは乗り物を利用する1利用者として疑問を投げ掛けても自身の勉強不足が厄してか?間が悪いか?電子器機音痴の自分は足で情報を収集する術しかなく、しかし知識の豊富さは実に羨ましい!

  3. 新千歳空港・千歳基地には4本の滑走路が2°/182°で平行に並んでいますが、アルファベットはL・C・Rの3文字しか用意されてないので、36L/18R・36R/18L・01L/19R・01R/19Lのように便宜上10°ずらした番号が与えられています。

    Gメン'75やエリア88に登場するのは実際にはあり得ない数字ですね。まぁ、何も考えずに実在する番号を登場させてしまうと「方角が違う」とクレームがつきそうな気もしますが。

  4. まだまだ説明不足ですね。たとえばセントレア(中部国際空港)は36/18 ですが、方位といっても磁気方位なので、地図上の真北と真南を向いているわけではありません。
    下総飛行場はほぼ真北を向いていますが、01/19。

  5. 記事がおかしいよ。36は、南。18が、北。09は、西。27は、東だよ。
    南を起点(00)に時計回りで10度(01)づつ増えます。

    • あなたの言葉が正しいなら、この記事を書いた航空ライターのkoji kitajima氏は何なんでしょうね。

  6. 飛行機の写真を撮るときの必修科目ですね。
    航空ファンは、航空無線を聴きながらどちらにお目当ての飛行機が離着陸するかチェックしながら動きます。

  7. 横田基地のGoogle Mapsなど複数の衛星画像を見ると滑走路は36(真北)なのですが、どう見ても斜めに映っていて真北には見えません。図法の違い、撮影時のずれかと思い、他の近隣の滑走路と比較してみると厚木基地は01ですが、地図上でどう考えても1度の差以上の方向の違いがあります。なぜでしょう?