「青春18きっぷ」初心者にもよくわかる使い方 どうすれば便利、お得に?

何キロ以上乗るとお得? 「青春18」と組み合わせると便利なきっぷも

Q 何キロ以上乗ればお得になる?

 1回分が2370円なので、本州のJR3社の幹線で片道なら141キロ(2590円)、往復なら片道71キロ(1320円)でお得になる。東京駅から東海道線に乗った場合、片道なら吉原駅以遠、往復なら二宮駅以遠で2370円を上回る。ちなみに「青春18きっぷ」に子ども料金はないため、小学生を連れて旅行する場合は、さらに長い距離を乗るか、子どもの分は「青春18きっぷ」を使わずに普通乗車券を買うと良い。

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東京駅起点で、日帰り(1往復)、片道で採算が合う駅(旅行読売編集部作成)。
名古屋駅起点で、日帰り(1往復)、片道で採算が合う駅(旅行読売編集部作成)。
大阪駅起点で、日帰り(1往復)、片道で採算が合う駅(旅行読売編集部作成)。

Q 特急には乗れる? それとも乗れない?

 特急、急行には原則使えない。特急、急行に乗る場合、通常は特急券・急行券のほか、普通乗車券も買わなければならない。ただし、奥羽線の青森~新青森駅間、石勝線新得~新夕張駅間、宮崎空港線の宮崎~宮崎空港駅間は、特例として「青春18きっぷ」のみで特急の普通車自由席に乗車できる。

Q 第三セクター鉄道にも一部乗れるか?

 第三セクター鉄道には原則乗ることはできないが、青い森鉄道線青森~野辺地~八戸駅間、あいの風とやま鉄道線高岡~富山駅間、IRいしかわ鉄道線金沢~津幡駅間は、普通・快速列車の普通車自由席で通過する場合には乗車可能。指定された駅以外では途中下車できないという制限がある。

Q 「青春18きっぷ」と組み合わせればさらにお得な切符は?

「おれんじ18フリーきっぷ」(肥薩おれんじ鉄道)など、「青春18きっぷ」の利用期間に併用できるお得な切符は上手に利用したい。「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券」(2300円)を使うと、北海道新幹線奥津軽いまべつ~木古内駅間の普通車の空いている席、および道南いさりび鉄道線木古内~五稜郭間の普通列車に、1枚につき片道1回のみ乗車できる。

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ローカル線を走るディーゼルカーでは、前面展望が楽しめることも。

Q 使い切れない。では、払い戻しは?

 有効期間内で未使用ならば、220円の手数料を払えば、発売箇所で払い戻しができる。1回でも使えば、払い戻しはできない。冬などの次のシーズンに持ち越すこともできない。そのため、余ってしまいそうなときは、短距離で元が取れないケースでも使ってしまおう。金券ショップなどで引き取ってもらう方法もある。最初から使い切れないことが分かっていて、1、2回分だけ使いたいときは、金券ショップで使いかけのものを買う手もある。

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『旅行読売』2017年9月号。特集は「わざわざ出かけたい 道の駅」と「星降る 高原、海の宿」。

・旅行読売(Fujisan.co.jp)
http://www.fujisan.co.jp/product/2782/ap-norimono

【了】

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コメント

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7件のコメント

  1. ちなみに大昔は「のびのび切符」と呼んでいたそうです。ただし相当古い呼び方です。

    • 昭和57年の最初の時の呼び方でしたね。最初は使い勝手がいまいち分かりづらく然程売れなかったらしいです。

  2. この記事には一部誤りがあります。払い戻しについての記載の中の「購入場所」についてですが、正しくは「発売箇所」です。この違いは、例えば新宿駅で購入した18きっぷを払い戻す場合、発売箇所であれば、新宿駅でも池袋駅でも可能ですが、購入場所であれば新宿駅でしかできないことになります。ただし、現金での購入であれば、JR西日本などの他社でも払い戻しできますが、クレジットカードで購入した場合は発売会社(上記の場合は、JR東日本)でしか対応できないので、注意が必要ということも補足しておくほうが良いかと思います。
    大多数の人には関係ないかもしれないですが、記事を書かれる場合は、誤解を生じないよう、正確に書いて欲しいです。

  3. 整備新幹線の建設に伴い、在来線が第三セクター化され、利用出来ない区間も増えた。

    また久しぶりに昨夏、普通列車を乗り継いで帰省したところ以前に比べてだいぶ利用者が減ってしまっている印象。

    JRとしては旨みが無いようだし、利用できる区間も減っていて、乗客も少なくなっている今、青春18きっぷの在り方が問われているのかも知れませんね。

    余談ながら、かつて中央線の上諏訪夜行で115系に揺られながら旅をしたり、青春18きっぷの旅は色々と楽しませてくれました。
    もう、席を確保する為に3時間も待つ、なんて事は体力的にも精神的にも出来ないでしょうねぇ・・・。

  4. 18きっぷは、1997年の長野行き新幹線(現・北陸新幹線)開業以前は、1日で上野ー長野間の普通列車での往復でよく使っていました。
    新幹線開業後は、横川ー軽井沢間がバス(510円)に、軽井沢ー篠ノ井間が第三セクターのしなの鉄道(1440円)になって全区間18きっぷが使えなくなりました。
    それでも、上野ー横川間が2270円、篠ノ井ー長野間が200円の合計2470円で、片道でも18きっぷ1日分の元は取れますし、復路もこの区間で使えます。
    また、しなの鉄道で必ず軽井沢ー篠ノ井間を往復する予定なら、「軽井沢・長野フリーきっぷ」を2350円で購入(1日のみ有効)すると、しなの鉄道の乗車券の往復(2880円)より安く途中下車も可能です。
    また、軽井沢ー高崎間のみ新幹線で、乗車券と自由席特急券の合計2600円(安中榛名で分割購入なら2450円)をプラスするという手もあります。