成田空港「強み」はどこ? 拡充される羽田国際線、首都圏2大空港の意味は
「日本の空の玄関」である成田空港。東京都心に近い羽田空港で国際線の拡充が続くなか、成田空港の強みはどこにあるのでしょうか。羽田と、役割の違いはあるのでしょうか。視点を変えると、「成田の強み」が見えてきます。
目を見張る羽田国際線の成長
成田空港は、1964(昭和39)年に実施された日本人の海外渡航自由化を受け、増大する航空旅客の受け皿として1978(昭和53)年に開港した日本を代表する国際空港です。これにともない、1931(昭和6)年に東京飛行場として開港した羽田空港は、台湾のチャイナエアラインのみを残す国内線専用空港となりました。
しかし近年、東京都心に近い羽田空港で、D滑走路完成による発着枠の増加などから、国際線の拡充が進んでいます。2017年4月の国際線利用客数は、成田空港が272万人、羽田空港が140万人で2対1。2011(平成23)年は3対1だったことを思うと、羽田空港における国際線の成長には目を見張るものがあります。
騒音関係で夜間の運用時間に制限のある成田空港は、その制限が無い羽田空港に対し、不利な部分は否めません。国際線では相手国との時差の関係で、運用時間が柔軟な空港へ乗り入れが集まるのも当然のことでしょう。
とはいえ成田空港の利用が減っているわけではなく、全体的な旅客の増大を受けて成田も羽田も国際線利用者が増えている状況ですが、羽田が存在感を増しているのは事実。そうした状況のなか、成田空港の強みはどこにあるのでしょうか。
日本の地方都市の空港からの国際線ハブ空港は、韓国の仁川であるという現実。
日本のお役人様には、ハブ空港などという概念はない。少なくとも成田に空港を造った時には、国内線と国際線のトランジットなど考慮してない。あったなら、国内線は羽田で国際線は成田でとの役割分担などというナンセンスはない。国内線・国際線の全てを1点に集結してこそのハブ空港。どこか1つの空港で、多数の平行滑走路で発着可能数をメチャ多くした上で、24時間運用可能にするように全力を注いでなければおかしい。成田も羽田も平行2本では容量不足で、「合わせて4本」と言ってもその間はどう乗り継ぐ?
結局、本当のハブ空港づくりに使うべき費用は、成田での闘争に費やされ、関空・中部に無駄遣いされ(なんで古い空港残ってんの? 神戸空港まで出来てんの?)、各地方空港の国際線対応にバラ撒かれ(これで仁川は地位確立)、霧散した。
ハブ空港の場所なんぞどこでもよかったのに、「関東だけからはトランジット無しに全世界へ」なんて狭い選民意識が2つのハブ空港モドキを作ってしまい(離れた2つのハブを無理に組み込んでも車輪は歪んでうまく回らない)、日本の航空交通全体を歪めた事が残念だ。
2年前くらいに仁川の乗り換え数が激減、羽田と成田に抜かれてるみたいなニュースを見たんだけど……
kapoさん
飛行機乗り継ぎで、でしょうか? 「地方都市から」でなくて「地方都市の空港から」と意識的に書きはじめてます。鉄道・バスなどでの羽田/成田アクセスは別です。また、羽田の国際便数が増えればトランジット数も増えるのは当然です。
そもそも「ハブ空港とは何であるか?」「日本にハブ空港は無い」ってことを言ってるんで、旅客数の増減はさほど気にしてはいませんけど。
※ここへのreplyのはずが、下に行ってしまった。同内容です。失礼。
強みの3番は非論理的ですね。 羽田の方が便利に決まってるじゃない。
と日本人は決めつけがちですが、訪日観光客の場合は日本人ほど時間を気にせず、2週間以上かけてゆっくり日本各地を回ることが多いようです。そういう人たちにとって、新宿方面に行くのに10分そこらで乗り換えて通勤電車に詰め込まれるのを強いられる羽田よりは、ジャパンレイルパスで無料で乗れ、ゆっくり座っていれば新宿をはじめとする各地に着く成田空港の存在意義は大きいようです。
kapo氏のコメント通りで、実際に成田で観察していても、到着後真っ先にJRのカウンターにむかう来日客が多い。ともかくはあらかたのJR代がタダになるレールパスを入手してしまえという肚のようだ。時間帯によっては、列がスゴくなることがあり、JRの職員氏が並んでいる客に対しオーダーを聞いて回っている。
逆に言うと、羽田の地下にJRがやって来たとき、どうなるだろうか?というところ。
あんまりにも乗り換えの動線が酷いと、あまり成田を揺さぶることにはならないだろう。
訪日観光客が成田からNEXで富士山麓に直行、みたいなのテレビでやってました。羽田からは、今は観光地直行はできない。JRが乗り入れてどういった行き先の列車を走らせるか見ものです。
都心から遠いという如何ともしがたい欠点を背負っている以上は色々と考えねばならない、というのが成田空港会社の強みかもしれない。
NAAの若手は危機感をもっていて色々と考えているらしいけど、ベテランがこの点イマイチらしい。
華やかなりし時代を忘れられず今日に至っているので、成田は絶対の存在だから特に対策は必要ないという認識のベテランが多いらしい。こういった連中には早くリタイアしてもらって冒頭のような危機感をもった若手が舵取りをして欲しい。相応の対策を打ってゆけば充分にやっていける空港なのたから。
kapoさん
飛行機乗り継ぎで、でしょうか? 「地方都市から」でなくて「地方都市の空港から」と意識的に書きはじめてます。鉄道・バスなどでの羽田/成田アクセスは別です。また、羽田の国際便数が増えればトランジット数も増えるのは当然です。
そもそも「ハブ空港とは何であるか?」「日本にハブ空港は無い」ってことを言ってるんで、旅客数の増減はさほど気にしてはいませんけど。