成田空港「強み」はどこ? 拡充される羽田国際線、首都圏2大空港の意味は

成田も羽田も「ハブ空港」 しかし異なる性格

成田空港の強み4「航空運賃の安さ」

 ふたつの空港があれば、運賃に差が出るのも当然といえば当然で、ビジネス需要の多い羽田空港は、運賃が高めに設定されているケースが多く見受けられます。対し成田空港は安価なLCCも多く、特に時間に余裕のある若年層に受け入れられています。

成田空港の強み5「国際線ハブ空港」

 就航国数と就航都市で比べてみましょう。成田空港の38か国108都市に対し、羽田空港は19か国32都市。羽田空港は圧倒的な国内線就航路線があり、日本国内と世界の主要都市を結ぶハブ空港の役割を持ちますが、成田空港は国際空港として世界にある多くの都市を結んでおり、アジアと米国、欧州とオセアニアなどを結ぶ中継点、国際線ハブ空港としても機能しています。

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各社の旅客機が駐機する成田空港の第1ターミナル南ウィング(画像提供:成田国際空港)。

 それぞれ異なる強みを持つ成田空港と羽田空港。2020年の「東京オリンピック」やその先も見据え、訪日外国人旅行者のさらなる増大へ対応するためには、両空港の強みを生かしていくことが欠かせないのは間違いありません。また、それぞれに強みのある空港を選択して使い分けられる我々は、両空港の利便性を享受できる幸せな立場にあるといえるでしょう。

【了】

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コメント

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10件のコメント

  1. 日本の地方都市の空港からの国際線ハブ空港は、韓国の仁川であるという現実。

    日本のお役人様には、ハブ空港などという概念はない。少なくとも成田に空港を造った時には、国内線と国際線のトランジットなど考慮してない。あったなら、国内線は羽田で国際線は成田でとの役割分担などというナンセンスはない。国内線・国際線の全てを1点に集結してこそのハブ空港。どこか1つの空港で、多数の平行滑走路で発着可能数をメチャ多くした上で、24時間運用可能にするように全力を注いでなければおかしい。成田も羽田も平行2本では容量不足で、「合わせて4本」と言ってもその間はどう乗り継ぐ?

    結局、本当のハブ空港づくりに使うべき費用は、成田での闘争に費やされ、関空・中部に無駄遣いされ(なんで古い空港残ってんの? 神戸空港まで出来てんの?)、各地方空港の国際線対応にバラ撒かれ(これで仁川は地位確立)、霧散した。

    ハブ空港の場所なんぞどこでもよかったのに、「関東だけからはトランジット無しに全世界へ」なんて狭い選民意識が2つのハブ空港モドキを作ってしまい(離れた2つのハブを無理に組み込んでも車輪は歪んでうまく回らない)、日本の航空交通全体を歪めた事が残念だ。

    • 2年前くらいに仁川の乗り換え数が激減、羽田と成田に抜かれてるみたいなニュースを見たんだけど……

    • kapoさん

      飛行機乗り継ぎで、でしょうか? 「地方都市から」でなくて「地方都市の空港から」と意識的に書きはじめてます。鉄道・バスなどでの羽田/成田アクセスは別です。また、羽田の国際便数が増えればトランジット数も増えるのは当然です。

      そもそも「ハブ空港とは何であるか?」「日本にハブ空港は無い」ってことを言ってるんで、旅客数の増減はさほど気にしてはいませんけど。

      ※ここへのreplyのはずが、下に行ってしまった。同内容です。失礼。

  2. 強みの3番は非論理的ですね。 羽田の方が便利に決まってるじゃない。

    • と日本人は決めつけがちですが、訪日観光客の場合は日本人ほど時間を気にせず、2週間以上かけてゆっくり日本各地を回ることが多いようです。そういう人たちにとって、新宿方面に行くのに10分そこらで乗り換えて通勤電車に詰め込まれるのを強いられる羽田よりは、ジャパンレイルパスで無料で乗れ、ゆっくり座っていれば新宿をはじめとする各地に着く成田空港の存在意義は大きいようです。

    • kapo氏のコメント通りで、実際に成田で観察していても、到着後真っ先にJRのカウンターにむかう来日客が多い。ともかくはあらかたのJR代がタダになるレールパスを入手してしまえという肚のようだ。時間帯によっては、列がスゴくなることがあり、JRの職員氏が並んでいる客に対しオーダーを聞いて回っている。

      逆に言うと、羽田の地下にJRがやって来たとき、どうなるだろうか?というところ。
      あんまりにも乗り換えの動線が酷いと、あまり成田を揺さぶることにはならないだろう。

    • 訪日観光客が成田からNEXで富士山麓に直行、みたいなのテレビでやってました。羽田からは、今は観光地直行はできない。JRが乗り入れてどういった行き先の列車を走らせるか見ものです。

  3. 都心から遠いという如何ともしがたい欠点を背負っている以上は色々と考えねばならない、というのが成田空港会社の強みかもしれない。

    • NAAの若手は危機感をもっていて色々と考えているらしいけど、ベテランがこの点イマイチらしい。
      華やかなりし時代を忘れられず今日に至っているので、成田は絶対の存在だから特に対策は必要ないという認識のベテランが多いらしい。こういった連中には早くリタイアしてもらって冒頭のような危機感をもった若手が舵取りをして欲しい。相応の対策を打ってゆけば充分にやっていける空港なのたから。

  4. kapoさん

    飛行機乗り継ぎで、でしょうか? 「地方都市から」でなくて「地方都市の空港から」と意識的に書きはじめてます。鉄道・バスなどでの羽田/成田アクセスは別です。また、羽田の国際便数が増えればトランジット数も増えるのは当然です。

    そもそも「ハブ空港とは何であるか?」「日本にハブ空港は無い」ってことを言ってるんで、旅客数の増減はさほど気にしてはいませんけど。