霊柩車に変化、御神輿のようなあの豪華絢爛なタイプが激減 葬送文化継承に危機感も

「宮型禁止」の自治体も その「文化」は継承されるか

――なぜ宮型が減っているのでしょうか?

 大きく3つの要因があると考えています。1点目は、葬儀価格が全体的に低下していることです。宮型と洋型の霊柩車は「特別車」に分類され、「普通車」であるバン型やバス型よりも運賃が高くなります。葬儀費用を抑えるため、特別車の使用が減っています。

 2点目は、葬儀場への宮型の乗り入れを条例で禁止している自治体があることです。これには、住民の反対を受けやすい葬儀場の移築問題も絡んでいます。ある自治体で、宮型霊柩車が乗り入れないことを条件として近隣住民の理解を得て、葬儀場の移築に成功した事例があり、これに倣う自治体が出てきています。

 そして3点目に、施主の気持ちの問題が挙げられます。自分の家族が亡くなったということを周りに知らせたくないという思いから、ご遺体があることがすぐにわかってしまう宮型の使用を避ける傾向があります。これらの要因から、宮型を所有していた事業者も、車両の入れ替えに際し洋型やバン型を採用することが増えているのです。

――ニーズの変化があるにもかかわらず、宮型を普及していきたい理由は何でしょうか?

 宮型霊柩車は「葬送文化の代表」だからです。宮型の減少は、亡くなった方を弔う葬送意識の薄れにつながると考えています。

※ ※ ※

 全国霊柩自動車協会によると宮型霊柩車は、遺体を納めた棺を乗せ、人が担いで運んだ「輿(こし)」がルーツ。輿を大八車に据え付けた「棺車」を経て、昭和初期に現在のような宮型霊柩車が登場したそうです。同協会は長い歴史をもつ「宮型霊柩車という葬送文化を継承していきたい」と話します。

 ちなみに、古くなった宮型霊柩車の多くはクルマから「宮」が切り離され、クルマは部品取りやスクラップに、「宮」はお祓いをしたうえで解体されるそうです。宮型霊柩車が中古車市場に出回ることもたまにあるそうですが、「運送業者が買うとは思えないので、一般の方が買われるのでしょう」(全国霊柩自動車協会)といいます。

【了】

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コメント

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8件のコメント

  1. そんなものなくていいから。葬儀費用の高騰の原因にしかならないから。海外ではそんな派手な霊柩車ないから。うん。

    • モンゴルでお古の宮型霊柩車走ってるけど。
      結構受けは良いと聞く。

  2. 趣味的には宮型でないと日本の葬式ではないと感じるw
    宮の部分は補修、据付け部の改造で使い回すとも聞いたことがある。
    新製時・白木で外車→改造・漆塗りで国産車
    のようになって。
    漆塗りの霊柩車の方が安かったらしい。
    NHKの番組で見たが、モンゴルで宮型霊柩車が大人気だそうだ。
    これぞ仏様を送るにふさわしい車だと大受け。
    更に電飾したりしてる。(おい)
    日本にこんな車があると祖国に伝えたのは、大相撲の力士たち。
    乾燥したモンゴルで木製の宮がもつのか、少し心配だ。

    • 友達が霊柩車の運転やってるんだけどさ。宮型霊柩車で鎌倉市内を走った時に、訪日さんからのカメラが凄かったらしい。
      それから、座間の米軍キャンプの中に教会があって葬式やったんだけど、故人の遺言でなんと宮型が出棺に使われたという。(亡くなったのは米軍の将校さんだかその家族だかだったらしいんだけど)

      うーん、何となくヒントがあるようなないような・・・。

  3. お焼香がドライブスルーで故人を運ぶ車が宮作りか、宮大工も後継ぎに難儀する時代だからね、火葬場の隣の葬儀場からでもキッチリ霊柩車だからね、しかし普及とは何とも・・・

    • 斎場敷地内併設の式場だと台車がそのままお迎えに来るんだけどね・・・。敷地から一歩出ると即、柩車。そういえば都内の博善系の斎場などは未だに敷地内でも柩車使わせるのかな?

  4. ハナシを簡略化しすぎて何ですが、人の死を日常にもちこみたくない(人は死ぬという冷厳たる事実を認めたくない)人々が、死の象徴たる宮型霊柩車の走行(さらには葬礼施設の存在)を感情的に忌避しているのですな。

    • お神輿だとめでたさの象徴だけど、車にのせると途端に忌み嫌われるのは・・・。