上から眺める航空ショー? 危険な山あいをデモ飛行する軍用機、そこまでする理由とは(写真23枚)

山あいが日常のフィールドであるワケ

 実はこの、世界でも珍しい光景が眺められる場所はスイスです。同国ベルン州ブリエンツ郊外、アクサルプにある「エーベンフルー演習場」にて行われるスイス空軍の訓練が、毎年10月に一般公開されるのです。

 ご存知のように、スイスはアルプスを擁する山岳国家。もちろん、彼らにとっても山岳地帯での飛行は危険に違いありませんが、一方で彼らにとっては日常のフィールドでもあるのです。

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マイリンゲン基地をタキシングするF/A-18「ホーネット」。
射撃を行い離脱するF-5E「タイガー」。
峡谷を急上昇するF/A-18「ホーネット」。

 登山を終えてたどり着いた見学会場は、谷を見下ろすように山頂へと続く尾根筋で、遠くにアルプスの名峰アイガーを望む風光明媚な場所です。デモンストレーションを行う航空機やヘリは麓に位置するマイリンゲン基地から離陸し会場へと侵入します。

 会場では、多民族国家であるスイスらしくドイツ語、フランス語、イタリア語、英語でアナウンスが流れます。F/A-18「ホーネット」やF-5E「タイガー」が谷底から会場方面に高速で侵入し、フレアを射出したり、ターゲットに向かって機関砲を射撃したりします。射撃後は離脱して、一気に谷底へと急降下します。

 山岳地帯を縫うように飛び、山に激突するような勢いで谷に突っ込み、急激にターンする様は実戦さながらの迫力で、スイス空軍の高い技量がうかがえます。

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スイス国産の高等練習機、ピラタスPC-21によるデモ。
フレアを放出するAS532「クーガー」。
山岳地帯でアクロを披露するパトルイユ・スイス。

 公開訓練のプログラムには、練習機のデモや軍用ヘリの機動飛行、そして本番さながらの山岳レスキューのデモなどが並び、最後にスイス空軍が世界に誇るアクロバットチーム「パトルイユ・スイス」が美しい山々をバックに曲技飛行を披露します。よくぞこの山岳地帯でアクロバット飛行ができるものだと感心します。

 ショーを見るためにはスイスまで出向く必要があり、また登山も必要となりますが、山の上で見学できる公開訓練は世界広しと言えど、ここアクサルプだけでしょう。

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