田園都市線、その後 相次いだトラブル、東急が打ち出した3つ対応とは?(写真40枚)

特殊な環境の地下区間、東急はどう対応? 大きく3つ

 今回の事態を受けた東急電鉄の対応方針は、以下の3つです。

・点検強化等による未然防止
・早期発見早期処置による復旧時間短縮
・迂回ルートの提案等によるお客さま対応の強化

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ケーブルの状態を手で触りながら点検していく(2018年2月7日、恵 知仁撮影)。

 ケーブル類の点検はこれまで目視が主でしたが、接続部・湾曲部などを中心に触手点検が追加されるほか、点検頻度も高められます。東急電鉄によると、「暗い」「狭い」「暑い」といった地下区間の特殊な環境に応じ、重要設備の点検方法や頻度を見直したそうです。

 また、トラブル発生時にすぐ駆けつけられるよう、2017年度末までに田園都市線の地下エリアへ技術部門中心の現場事務所を設置。初動体制の強化、早期復旧が図られます。

 そして「東急線アプリ」や東急電鉄のウェブサイトにおいて、「徒歩」「バス」を活用した他路線への迂回ルートマップの配信が進行中(駅でも配布)。地下区間の各駅では朝ラッシュ時を中心に案内係が配置され、積極的な声がけ、異常時における代替手段の案内が行われます。今後、田園都市線と東急東横線方面のバスルート増便なども検討していくとのこと。

 東急電鉄によると、田園都市線の地下区間は列車をよける場所が少ないため、1日のうち点検作業ができるのは、終電から初電までの2~3時間程度だそうです。

【了】

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Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

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コメント

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4件のコメント

  1. 東京メトロの点検方法を参考にする他、不可能なのは承知だが、始発の繰り下げ、終電の繰り上げ(代わりに運転間隔の短縮)による保守間合いの確保も考慮すべき。

  2. これは渋谷駅の待避線の有無も影響してそう。
    取り分け、田園都市線は60万人以上の利用者がいながら島式1面2線で裁いているからほぼ毎日混雑している。
    それ故に渋谷駅は2面4線にする必要があったが、今は逆に意味が無いような気がする。
    大井町線ルートなら品川駅や新橋駅に出やすいから尚更。

  3. いやいや…東急特に田園都市線は無理でしょー
    きっとなんにも変わらないと思うねー
    そもそもが儲け主義なので無理
    田園都市線なんて何十年も前から殺人電車と言われてるのに、全く改善されないし…
    遅れるのは当たり前、車内も夏は暑くて冬は寒い…なぜなら設け主義だからエアコンや送風機つけない!
    これじゃ改善は見込めないですね。

    • エアコン送風機なしって、何十年前の話?まさか今現在の話をしているわけではないですよね。