「またあの車種だ!」荒い運転、やけにノロい運転… 車種ごとに「運転特性の違い」はあるのか? 実は“当然”のこと?

「あのクルマ、ノロいなあ……」と思うのは、たいてい同じ車種――このように映るケースがあるかもしれません。では、車種ごとに異なる運転特性は実際に存在するのか、専門家に聞いてみました。

車種によって運転スタイルが異なることは当然ある

 街中を走っていると、荒っぽい運転や、逆にノロノロと走っているクルマに遭遇し、「危ないなぁ」とか「周囲の流れに合わせてくれよ」と思うことがあります。しかも車種をよく見ると、以前にも遭遇した同じような運転のクルマと、全く同じタイプだったりすることも少なくありません。

Large 20250815 01

拡大画像

写真はイメージ(画像:写真AC)

 こういった「車種によって異なる運転特性」というものは、果たして実際に存在するものなのでしょうか。

 この素朴な疑問について、交通心理士で近畿大学物理工学部 准教授の島崎 敢先生に尋ねてみると、「車種ごとに運転特性が異なるのは当然のこと」との指摘が。

「車種によって運転のスタイルが違う、というのは、ごく自然なことです。なぜなら、まずクルマを選ぶ段階で、すでに乗り手の『属性』や『性格』がある程度、選択肢に反映されているからです。たとえば、ミニバンのユーザーにはファミリー層が多く、スポーツカーを選ぶ人は走りを楽しみたい人が多い。高級セダンは経済的に余裕のある中高年層が乗ることが多く、それぞれ求める性能や特性も違ってきます」(島崎先生)

 つまり、クルマのタイプに応じて、「“どんな人が乗るか”、“どんな運転をするか”が、自然と偏ってくる」と島崎先生は話します。「当然メーカーも、『乗り手の特性』を踏まえたうえでクルマを開発している」とも指摘します。

「自動車メーカーは『ペルソナ』と呼ばれる想定ユーザー像をもとにクルマを開発していて、『この車種はこういう人向けに』という方向性は最初から決まっています。だから、スポーティなクルマには速く走りたくなるような特性を持たせ、ファミリーカーは安心・安全・快適を重視して設計します。ユーザーがクルマを選ぶのと同じく、クルマもまたユーザーを選ぶようにできているのです」(同)

【確かにあるある!】こんな状況、運転しているとよく遭遇しませんか?(写真で見る)

最新記事

コメント

3件のコメント

  1. 企業がユーザーを考慮するとあるが、それは当然だろう。車種によって乗り手の傾向が類似してくることも当然だ。僕は以前から「クルマが人を選ぶ」と主張してきた。なぜプリウスはこんなに交通法規違反も事故も多いのか?単なる台数だけでは絶対にない。なぜアルベルは右車線を恫喝運転するのが?アルベルだけではないが、外車全般、ハイエース含むミニバン全般に当てはまる。これには別の理由がある。作り手の精神構造が買い手を呼び込む(共感する)のだ。つまり「類は友を呼ぶ」のである。だから企業によって色合いが出る。

  2. 例えば50キロ制限の道で70キロで流れてる時、70キロで流れに乗るのがいいのか自分が50キロを守って流れを50キロに抑えるのがいいのか

  3. スイス歩は坂道で下がってくる