東急授受線に新車2020系登場! 田園都市線の快適性、安全性向上へ

東急には「授受線」という重要な線路があり、そこに新型車両2020系が出現。東急7500系電車「TOQ i」や、JR貨物の機関車も授受線に現れています。また、田園都市線16年ぶりの新車2020系、その車内も公開されました。

授受線でJR貨物の機関車から「TOQ i」にバトンタッチ

東急の授受線を経由し、長津田車庫へ田園都市線16年ぶりの新車2020系が到着(1分21秒)。

 2017年11月30日(木)、東急の授受線に新車が出現しました。

 東急にとって授受線は、非常に重要な存在。同社の新車は田園都市線の長津田駅(横浜市緑区)にある授受線を使って、搬入されるためです。

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東急の授受線に入った田園都市線の新車2020系(2017年11月30日、恵 知仁撮影)。

 京急線の金沢八景駅(横浜市金沢区)付近にある車両工場、総合車両製作所(J-TREC)から“出荷”された東急の新車は、JR貨物の機関車に牽引され、JRの横須賀線、武蔵野線などを経由し横浜線の長津田駅へ。

 そこから東急の「授受線」へ入ると、今度は東急の事業用車7500系「TOQ i」に牽引され、田園都市線の長津田駅、そして長津田車庫へと搬入されます。「授受線」とは、こうした車両を受け渡すための線路のことです。

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田園都市線の新車、2020系の車内(2017年11月30日、恵 知仁撮影)。

 このたび搬入された2020系電車は、田園都市線では16年ぶりとなる新型車両で、同線における課題のひとつ「古い車両」の代替として導入されるもの。現在、田園都市線を走る8500系電車は1975(昭和50)年登場です。

 新型の2020系は背もたれが高い座席、空気清浄機(ナノイー)、防犯カメラ、全車両にフリースペース、静かなモーターなど、高い快適性と環境性、安全性が特徴。デビューは2018年春が予定されています。

 ちなみに、東急7500系「TOQ i」は、走行しながら線路の検測が可能。いわば、東急における「ドクターイエロー」のような役割を持った車両です。また2020系は、11月30日(木)には4両、前日の29日(水)には6両、授受線経由で長津田車庫へ到着しています。

【了】

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Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

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コメント

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6件のコメント

  1. 実物を見て妙に既視感があったのだが、都営5500形に似ていないだろうか?

  2. 結局、車端部にクロスシートは混雑が原因で採用されなかったな。
    まぁ、東急他線の方が混雑が低く、クロスシート入れても問題ない環境なのは確かだが。
    目黒線には実際入っているし、大井町線や池上線、多摩川線はあった方が便利だと思います。

  3. 前照灯が眼として、下弦の白線が口だったら東急版スマイルトレイン。
    しかし連結器部分が口だったら白い不気味なバケモノ。

  4. よくみりゃあ側面まっ平ら。アルミ車並の側面が実現したか。

  5. 側面のデザインが手抜き過ぎる。大井町線の急行車両の方がよほどきちんとしたデザインになってる。

    上に白帯だけ?とかありえない。ホームドアだから側面のデザインなんてどうでもいい、っていう意図が透けて見えますね。

    山手線の蓮コラ車両もアレですが。

  6. 昨日、東急2020系ベースの新型車両・3020系の導入が発表され、同時に目黒線の8両化も発表されました。東急2020系も徐々に増やし、鉄道ファン・鉄道ジャーナルの5月号を買った人は知っての通り、東急8590系のラスト1編成車・8694Fが離脱し、同系全てが引退しました。