隙間10cmの神業駐車! 魅せる自動車船の「積み付け」公開 酷暑に冷凍コンテナも登場

昨年も注目を集めた自動車専用船における「積み付け」作業の様子が、2018年の「うみ博」でも披露されました。世界最高峰といわれる技術の粋を動画で紹介します。

世界最高の技術を目の前で

「うみ博」恒例の自動車専用船見学会が開かれた(1分38秒)。

 横浜港大さん橋に、今年も自動車専用船がやってきました。

 2018年7月21日(土)と22日(日)の2日間にわたり開催された「海洋都市うみ博2018」にて、昨年も注目を集めた自動車専用船の見学会が開かれました。

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「積み付け」実演のひとコマ。10cm間隔で次々とクルマが駐車されていく(2018年7月21日、乗りものニュース編集部撮影)。

 遠くからも目立つ巨大な青い船は、日本郵船の自動車専用船「ピスケス・リーダー」です。全長約199m、全幅約36m、船底からマストまで高さ約50m、6万9931総トンの船内には、最大約7000台もの乗用車を積み込むことが可能です。

 その「積み付け」においては、1台ずつ、「ギャング」とよばれる専門スタッフが所定の位置へ駐車していくのですが、その間隔は前後約30cm、左右約10cm、バックミラーは終始畳んだままで、1日あたり最大約5000台という、ちょっと信じられないようなスピーディさで作業が進められます。にもかかわらず、事故率は100万回の移動で1回あるかないか程度だといいます。

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見学会の前日、横浜へやってきた「ピスケス・リーダー」(2018年7月20日、乗りものニュース編集部撮影)。
クルマを積み込む床(デッキ)は一部上下に可動する(2018年7月21日、乗りものニュース編集部撮影)。
「ピスケス・リーダー」のもやいロープ。奥の黄色の円盤はねずみ返し(2018年7月21日、乗りものニュース編集部撮影)。

「うみ博」会場では、その技術の一端が実演披露されました。わずかな隙間を残し次々とクルマが停められていく様子を目の当たりにすると、世界最高レベルとの評にも実に説得力があります。

 積み付けていく床には穴が開いており、これは「クラスパー」という固定具をひっかけてクルマを固定する「ラッシング」のためのものです。しかもこの床、一部は可動式で、積荷にあわせた柔軟な対応を実現しています。「ラッシング」は実際に体験できるコーナーも設けられていました。

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ラッシングの様子(2018年7月21日、乗りものニュース編集部撮影)。
国際信号旗「U」と「W」。2枚あわせて「ご安航を(ボン ボヤージュ)」の意(2018年7月21日、乗りものニュース編集部撮影)。
ONE社の冷凍コンテナ(2018年7月21日、乗りものニュース編集部撮影)。

 自動車専用船のすぐ脇には、ONE(オーシャンネットワークエクスプレス)社の冷凍コンテナが展示されていました。同社は日本郵船、商船三井、川崎汽船の海運3社が設立し2018年4月より運営をスタートした、定期コンテナ船の船会社です。

 自動車専用船内の見学会場は十分に酷暑対策がなされていましたが、それでもやはり酷暑が叫ばれる時節柄です。船から降りてきた見学者たちは、次々とこの冷凍コンテナへと涼みに訪れていました。

【了】

※一部内容を修正しました(7月25日11時20分)

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コメント

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2件のコメント

  1. ラッシャーはラッシングをする作業員をさす言葉では無いですかね?
    ラッシングする器材はクラスパーでは

    • ご指摘ありがとうございます。修正いたしました。