江古田は「えこだ」「えごた」? 西武と都営で異なる駅名の読み、なぜそうなった
西武池袋線の江古田駅は「えこだ」、対して都営大江戸線の新江古田駅の江古田は「えごた」と読みます。地名としては「えごた」が正しいようですが、なぜこのような違いが生まれたのでしょうか。
「西武と都営」「練馬と中野」の構図も
西武池袋線の江古田駅は「えこだ」と読みますが、都営大江戸線 新江古田駅の江古田は「えごた」です。およそ600m程度しか離れていない両駅、なぜ読み方が異なるのでしょうか。
西武線の江古田駅は東京都練馬区旭丘に、大江戸線の新江古田駅は中野区江原町にあります。練馬区には江古田駅周辺を含めて「江古田」という地名はありませんが、中野区には江原町に隣接する形で「江古田」の地名が存在し、「えごた」と読みます。
地名ではないとはいえ、練馬区側の江古田駅周辺では、商店街の名前や、銀行の支店名まで広く「江古田」が使われています。それらの読み方はやはり「えこだ」。練馬区内に江古田キャンパスを構える武蔵大学や日本大学芸術学部のOB・OGに聞いても、江古田駅周辺ではもっぱら「えこだ」と呼ぶと口を揃えます。
対して中野区側ではマンション名などでも「えごた」の読みが見られ、西武線の江古田駅から新江古田駅、そして中野区の江古田地域をつなぐ「江古田通り」も、1本の道であるにも関わらず練馬区では「えこだどおり」、中野区側では「えごたどおり」と読むなど対照的です。
中野区江古田にある中野区立歴史民俗資料館によると、「地名としては昔から『えごた』で、中野区では『えごた』としか認識していません」とのこと。一帯はもともと「江古田原(えごたはら)」と呼ばれ、15世紀の文書にもその地名が見られるそうです。
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