海自イージス艦「まや」就役 護衛艦初の「CEC 共同交戦能力」搭載 同盟国同士でリンク

「CEC(共同交戦能力)」を備えた初の海上自衛隊護衛艦です。

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JMU横浜事業所磯子工場を離れる護衛艦「まや」(河野太郎防衛大臣のTwitter〈@konotarogomame 〉より引用)。

 防衛省は2020年3月19日(金)、ジャパンマリンユナイテッド(JMU)横浜事業所磯子工場(横浜市磯子区)にて、護衛艦「まや」の引渡式および自衛艦旗授与式を実施しました。

「自衛艦旗授与式」とは、造船所から防衛省へ引き渡された艦艇の艦(艇)尾に自衛艦旗を掲揚する式典のことで、この旗を掲揚した時点で、「自衛艦」として海上自衛隊の編成に加わります。

「まや」は、まや型護衛艦の1番艦で、漢字では「摩耶」と書き、兵庫県神戸市灘区にある六甲山地の中央に位置する摩耶山(標高702m)に由来します。

 起工は2017(平成29)年4月17日で、進水・命名式は2018(平成30)年7月30日に実施、2019年9月には伊豆大島沖で公試中と見られる姿が目撃されています。防衛省「我が国の防衛と予算 -平成28年度予算の概要-」によると、建造費は約1734億円です。

 全長170.0m、最大幅21.0m、深さ12.0mで基準排水量は8200トン。乗員数は約300名で、最大速力は30ノット(約55.6km/h)以上です。

「まや」の最大の特徴は、海上自衛隊の護衛艦で初めて「CEC(Cooperative Engagement Capability、共同交戦能力)」を付与されている点です。これは護衛艦や潜水艦、航空機などがネットワークで結ばれ、各々が捉えた敵情報を共有するというもので、たとえば護衛艦単体では捉えられない超長距離(水平線以遠)の目標情報も、味方のレーダーが捉えていればリアルタイムで目標として識別し、攻撃を可能とします。CECは、自勢力のみならず同盟国同士でもリンクできるため、日米間や日豪間などで情報共有できるようになります。

「まや」は、神奈川県にある海上自衛隊横須賀基地に配備されます。

【了】

【写真】新型イージス艦「まや」引渡・自衛艦旗授与式の様子

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