【7月】イメージと違った秘境駅「小幌」と夜行急行「はまなす」
有数の「秘境駅」である室蘭本線の小幌駅を初めて訪問したところ、そのイメージとは異なる「7月の夏」が待っていました。また、帰りは夜行急行「はまなす」に乗車。B寝台を奮発したのですが、よかったのか、そうじゃないのか……。
読みふけった7月の時刻表
だいたい私(恵 知仁:鉄道ライター)は、7月中は予定通りに頑張れたんです。夏休みの宿題。
8月31日に地獄を見るわけですが、大人になったら、そんなルーズではいられません。そして大人になったら、7月も8月も、特に待ち遠しくはなくなってしまいました。
また、ネットがなかった子どものころ、「夏の臨時列車」が掲載される時刻表の6月号、7月号を読みふけり、特別な列車探しや、実際に行くかどうか分からない旅行プランの作成にワクワクしたものです。
実際に行けば、お金はないけど時間はあるので、周遊券(周遊きっぷ)を使い、座席夜行列車で途中駅折り返し宿泊をしてみたり、あえて事前に旅程を作らない日を設けてみたり。
それが大人になって、とめどない毎日をこなしているうちに、気がつけば変わっている空気の温度、見える風景……やめましょう。
意外な風景が広がっていた7月の小幌駅
さて、有数の「秘境駅」として知られる室蘭本線の小幌駅(北海道豊浦町)で2015年7月中旬の土曜日、まだ「夏が待ち遠しかった時代」に出会いました。
東室蘭行きのキハ150形ディーゼルカーはトンネルの中で減速、出たところで停車しました。小幌駅です。
初めて下車するその駅には、梅雨がないとされる北海道の清々しい夏空と、意外な光景が広がっていました。
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Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)
鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。