真岡鐵道のC11形蒸気機関車325号機 30日に東武へ DE10形は「青色に金帯」に変身
東武でSL複数機体制が整います。
東武鉄道は2020年7月20日(月)、芳賀地区広域行政事務組合(栃木県)が所有し、真岡鐵道で運行されていたC11形蒸気機関車325号機を30日(木)に譲受すると発表しました。
この蒸気機関車(SL)は1946(昭和21)年に製造。1998(平成10)年から動態保存として主に真岡鐵道で運行されていました。2019年3月に芳賀地区広域行政事務組合で入札の公告がされ東武鉄道が応札。同年12月に真岡鐵道でラストランが行われ、現在はJR東日本大宮総合車両センターで検査中です。今回、譲渡契約の手続きがまとまり、譲受の日が7月30日(木)に決まりました。12月に東武線内で営業運転を開始する予定です。
東武は現在、鬼怒川線で、C11形207号機を使って観光列車「SL大樹」を運転していますが、C11形325号機を加えて複数機体制を整えます。こうすることで、1機が検査などで長期間運行できない場合でも年間を通してSL運行が可能になるほか、他線区でのイベント運転なども検討できるようになるといいます。
また、JR東日本から譲受したDE10形ディーゼル機関車1109号機(1971年製)と、JR北海道から譲受した14系客車(スハフ14 501、1971年製)の運用を開始することで2編成での運転が可能となり、土休日を中心に最大4往復すべてをSLで運転できるようになるとしています。
DE10形1109号機とスハフ14 501は、8月から運用を開始する予定です。DE10形は寝台特急「北斗星」などを牽引(けんいん)していたDD51形ディーゼル機関車の塗色を模した、青色に金帯のデザインに変更されます。
なお、日本鉄道保存協会から譲受し、2020年冬の復元を目指していた蒸気機関車は、修繕や部品新製の箇所が想定よりも多いことが分かり、さらに新型コロナウイルスの影響で工程が遅れていることから、完成目途は2021年冬に延期されます。
【了】
コメント