翼の下に潜る!? 成田に存在の珍トーイングカー メリットは? ジェットスターに聞く
飛行機をけん引するトーイングカーといえば、機体の前脚につくものが一般的です。ところが、成田空港には主翼下の主脚につくユニークなものも存在します。これを使っているジェットスター・ジャパンにメリットなどを聞きました。
成田に2台導入の「パワープッシュユニット」
飛行機は原則、様々な理由から自力でバックをせず、駐機場から離れるときは、「トーイングカー」で所定の位置までいき、そこから前進を始めるというのが一般的です。
トーイングカーといえば、機体の前脚にくっつきそのまま押していくスタイルのものです。トーバーという棒を使うタイプや、前脚を挟み込むようにして、けん引するトーバーレスタイプなどがありますが、ともに前脚につく、というスタイルは変わりません。
ところが成田空港には、ユニークなトーイングカーが存在します。LCC(格安航空会社)のジェットスター・ジャパンが2012(平成24)年の就航時から導入している「パワープッシュユニット(Power Push Unit)」というトーイングカーは、前脚ではなく、主翼下の主脚にくっつき、飛行機を引っ張るのです。これは成田空港のみで見られ、台数も2台だけといいます。
パワープッシュユニットは、その動かし方もユニークです。ジェットスターによると、前輪式のものは、たとえば前脚に「ステアリングピン」というものを刺したのち、飛行機を移動させるなどの方法があるとのこと。けん引されている時、パイロットは自機のタイヤのステアリングを切らず、ブレーキ操作だけを行います。
対し「パワープッシュユニット」は、左側の主脚に同車のローラーをセットし、ローラーを回転させて主脚のタイヤを回すことで機体を後方に移動させます。パイロットは、地上からの指示のもと、自分で前脚を操作します。
この装置は、通常のトーイングカーと比べて、どのようなメリットがあるのでしょうか。
コメント