飛行機をリモコンで移動 実証実験進む ANA(写真16枚)

ANAがリモコンで飛行機を移動させる実験を開始。現在のトーイングカーによる空港で飛行機を移動させる風景が、変わっていくかもしれません。

イギリスではすでに実用化

ANAが開始した、リモコンによる飛行機の移動実験の様子(36秒)。

 ANA(全日空)グループが、空港などで飛行機をけん引したり押し(プッシュバック)たりする作業に、リモコンで動く機器を使用する実証実験を、羽田空港の駐機場で開始。2018年10月14日(日)、退役したボーイング737-500型機を使って、格納庫と駐機場のあいだを移動するシーンを報道陣へ披露しました。

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リモコンで動く機器にけん引される、ボーイング737-500型(2018年10月14日、伊藤真悟撮影)。

 2014年以降、ANAグループは空港における地上業務の省力化と自動化に向けた取り組みに着手。海外の空港での先行事例や、港湾など他産業の事例を参考にしながら調査と研究を行っているとのこと。今回は、「トーイングカー」と呼ばれる作業車で行われている飛行機の移動を、リモコンの機器を使って行う実験で、イギリスのロンドン・ヒースロー空港で実用化されているそうです。

 リモコンで動く機器はドイツのMototok社製。バッテリーで動き、3時間のフル充電で30回飛行機を移動させるとが可能です。小型機(ボーイング737-500、737-700、737-800、エアバスA320、A321型機)に対応しています。

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リモコンによる移動実験の様子。
ドイツのMototok社製のけん引機器。
作業員が使用するコントローラー。

 実験プロジェクトは2018年8月に始動。Mototok社から教育を受け、9月21日(金)から29日(土)までは夜間の駐留機を使ってプッシュバックの訓練を開始。10月7日(日)から格納庫の出し入れの訓練を行っています。

 リモコン操作による作業は、熟練した技術を必要とせず、誰でも簡単に安全に行うことが可能といいます。作業の負荷が軽減し、訓練の数が減ることで省力化にもなります。またバッテリー駆動のため、CO2の削減も可能だそうです。

 今後は、機器の性能や安全性と操作性、教育訓練の効率化を検証。実験で得られた結果をもとに、2020年までを念頭に導入を検討します。大型機に対しての対応方法も、調査研究が引き続き行われます。

【了】

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コメント

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1件のコメント

  1. あ、リモコン必要なんだ。自動運転を搭載するつもりは無いのかな