実物さながら! 鉄道模型をリアルに動かすTOMIXの新鋭コントローラー3種〈PR〉
鉄道模型用のコントローラーは操作が分かりやすいよう、ダイヤルを回して加減速するタイプが一般的です。しかし実車の運転台同様、マスコンハンドルを備えたものもあります。リアルな走りを再現できるTOMIXのコントローラーを紹介します。
おうちで運転士に
「列車を運転したい」と思ったら運転士になる必要がありますが、運転士の気分をいつでも気軽に楽しむなら鉄道模型がうってつけです。
鉄道模型の入門セットには、ダイヤルを回して列車の速度を調整するタイプのコントローラー(制御機器)が付いています。シンプルで分かりやすい操作が特長ですが、その反面、実際の運転台とは見た目も操作も大きく異なります。
そこで、運転士気分を盛り上げるアイテムとして、トミーテックの鉄道模型ブランド「TOMIX(トミックス)」のコントローラーは、マスコンハンドルが再現されているものなど実車の運転台に近い製品があります。
TOMIXの「コントローラー史」をざっとおさらい
ここで、TOMIXのコントローラーの進化を簡単に振り返ってみましょう。
初めて登場したのは1976(昭和51)年のこと。緑色の「ニューパワーユニット」という名称で、ダイヤルの中心がOFFになる仕様です。1984(昭和59)年には、直流出力レベルが表示されるLEDインジゲーターと、ディレクションスイッチを搭載したコントローラーが登場しています。
マスコンハンドルが再現されたのは1986(昭和61)年から。「トランジスターコントローラーDU-1」という名称でワンハンドルタイプです。加速・減速・惰行(定速)運転が可能でした。
翌1987(昭和62)年には力行(加速)と制動(ブレーキ)を別々に操作するツーハンドルタイプの「トランジスターコントローラーDU-2」が登場。1993(平成5)年には、列車を停車させたままヘッドライトなどを点灯できる「常点灯システム」を搭載したコントローラー「オペレーションユニット-CL」も製品化されています。
現行普及タイプの元祖のひとつは1996(平成8)年に登場した「TCS パワーユニットN-1000-CL」です。配線の扱いやすさ、操作性、機能性が向上。コードはコネクター式に変わりました。改良型が2009(平成21)年、2011(平成23)年に登場しています。
今回はそんな普及タイプから一歩や二歩進んだ、運転をよりリアルに実現したマスコンハンドルタイプのコントローラー2種類を紹介します。
ワンハンドルマスコンを再現した「TCS パワーユニットN-DU101-CL」
近年の鉄道車両で採用されているワンハンドルマスコンを再現したコントローラー「TCS パワーユニットN-DU101-CL」は2015年12月に登場しました。マスコンハンドル(レバー)を前後に動かして列車を運転します。手前に倒せば加速、奥に倒せば減速です。中央は加速も減速もせず定速で走ります。
レベルは加速が3段、減速が3段と非常です。それぞれ段階を上げると徐々に速く、またはブレーキがかかります。非常は瞬時に列車を停止させます。それぞれのレベルに応じ、インジケーターが点灯するのもおもしろいでしょう。
なお、このコントローラーにおける定速は、実車でいうところの「惰性」とは異なります。惰性走行だと車輪とレールの摩擦により列車はいつか停止してしまいますが、コントローラーの「定速」は、列車の速度を一定に保ちます。
列車を走らせる時は、マスコンを手前の「P1」~「P3」のいずれかまで倒します。列車が加速して適当な速度になったらマスコンを中央の定速「N」に。しばらく走り、停車駅に近づいてきたらマスコンを徐々に奥の「B1」「B2」へと倒しブレーキをかけます。うっかりオーバーランしそうになったら、一番奥の「EB」まで倒して非常ブレーキです。
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ツーハンドルを再現した「TCSパワーユニットN-DU204-CL」
「TCSパワーユニットN-DU204-CL」は計器類も備わっている本格派。力行と制動のツーハンドルタイプとなっており、国鉄時代の車両で一般的な運転台を再現しています。
ハンドルは、上の写真が定位置です。では、ここから運転操作に入ります。まずは中央のディレクションスイッチで進行方向を決めます。ふたつあるのは一度に2路線の列車を動かせるためです。
加速は左の力行ハンドルを時計回りに動かすと列車が走り出します。はじめはハンドルが止まる位置まで回してフル加速し、適当な速度になったら定位置に戻すとよいでしょう。しばらく走り停車駅に近づいてきたら、右の制動ハンドルを徐々に反時計回りに動かします。回すほどブレーキがきつくかかり、一番奥まで回すと非常ブレーキがかかります。もし停止位置より手前で列車が止まってしまったら、制動ハンドルを元の位置に戻し(解除)、左の力行ハンドルを少し動かし加速、すぐに定位置に戻し再び右の制動ハンドルでブレーキをかけ、微調整するとよいでしょう。操作の状況は、「N-DU101-CL」と同じくインジケーターに表示されます。
ところで、このコントローラーにはスイッチがいくつか付いています。右から順に見ていきます。
常点灯用アジャスター
これは模型車両のヘッドライトやテールライト、室内灯を、走行時以外も点灯できる機能です。停止時につまみを少しずつ時計回りに動かし、ライトは点灯しても列車は動き出さない程度に調整します。つまり、モーターが回り出さないぐらいの通電状態にするわけです。
加速用アジャスター
これは列車の加速度を調整するつまみです。左の力行ハンドルを動かした時の加速具合い(勢い)を設定できます。例えば「MIN」(最小)にして運転すれば、ハンドルをフルに回してもじわじわと加速するのみです。ディーゼル機関車や寝台列車を運転する際に設定するとよいでしょう。一方「MAX」(最大)だとみるみる間に加速し、すぐに最高速度に到達します。新幹線やジェットカーなどを運転する際に設定してはいかがでしょうか。
定速モード
「N-DU204-CL」では右のブレーキハンドルを操作しなくとも左の力行ハンドルを定位置に戻してしまえば惰行となり、列車の速度は徐々に落ちていきいつかは停止してしまいます。そこで「定速モード」をONにしておけば、一般的なコントローラーと同じように列車は同じスピードで走り続けるのです。実車の挙動を忠実に再現したからこその補完的機能といえるでしょう。
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新制御システム「TNOS」
実際の鉄道は、列車がそれぞれ独立して走行していますが、鉄道模型では基本的にひとつのコントローラーで列車を制御するため、同じ線路上に列車が複数あれば全てが同じ動きをします。独立して運転するには、車両をデジタル化するなど、高度な技術が必要です。
「TNOS」を使うと、同じ線路上で複数の列車を別個に走らせたり、自動運転をさせたりできますが、今回は多機能な「TNOS」のひとつの機能である「アナログ運転のモード」を紹介します。通常のコントローラーと同様、列車の前進・後退をダイヤルひとつで行えます。
機能としては、用意された様々なモードの中から選ぶ形です。
ダイヤルは定位置から時計回り・反時計回りに回すことで進行方向の切り替えが可能です。また、「JOG制御」ボタンを押すと、ダイヤルの回す量に応じて列車のスピードが変わります。さらに、TNOSには4系統のフィーダー端子があるので、最大4列車の制御をコントロールユニット1台で行うことができます。そして、周波数選択機能により走らせる車両にあった設定を施すことで、ほかのコントローラーとは一線を画す、安定したスロー走行が可能です。
将来的に自動運転を楽しみたいと考えている方は、最初から「TNOS」の導入を検討しても良いかもしれません。
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TOMIX以外の車両も走らせられる!
ここまで紹介したコントローラーは全てTOMIXの製品ですが、Nゲージの線路の幅や電圧は各社共通なので、KATOやグリーンマックスなど別メーカーの車両でも、リアルな運転を楽しめます。
ただし、線路はメーカーによって曲線半径や道床のサイズなどが異なり、そのままでは接続できません。KATOとTOMIX双方から発売されている別メーカーの線路とつなぐためのジョイント線路を使えば、例えばKATOの線路でTOMIXのコントローラーを使用することができます。
KATOのE233系電車とグリーンマックスのキハ150形ディーゼルカーをTOMIXの線路に乗せ、ツーハンドルマスコンの「N-DU204-CL」で走らせてみました。別メーカーでも全く問題なく、車両のヘッドライトやモーターなども正常に動作します。キハ150形にはコアレスモーターが搭載されていますが、スムーズな運転が楽しめました。
「今持っている模型はそのままで、実車のような運転をしてみたい」
リアルな運転を楽しめる、TOMIXのコントローラーを試してはいかがでしょうか。
●TOMIX公式ホームページ
https://www.tomytec.co.jp/tomix/
【了】