高速道路「最高速度120km/h」本格スタート 日本初 東北道の一部で ドライバーへの影響は?
事故件数はどうなった? 全国で計画される120km/h引き上げ
事故件数の推移は次の通りです。
・最高速度100km/h時:人身事故3件(死亡1、軽傷2)、物損事故46件
・最高速度110km/h時:人身事故3件(重傷1、軽傷2)、物損事故96件
・最高速度120km/h時:人身事故1件(重傷1)、物損事故87件
人身事故の件数はスピードを引き上げてもほぼ変わっていないようです。物損事故の件数は引き上げ後のほうが増えていますが、110km/h引き上げから約1年後、2019年2月の取材時には、特に動物の飛び出しに起因するものが多いと話していました。
車両間の速度差については、岩手県警のアンケートに答えた人の77%が、「不安を感じなかった」と答えているそう。ただし、最高速度が120km/hに引き上げられても、大型車については80km/h規制のまま据え置かれます。アンケートの結果は一般車、大型車ドライバー含む全体の数値だそうです。
こうしたことから、岩手県警は最高速度100km/hでも120km/hでも、実勢速度や事故件数、ドライバーへの影響は「ほぼ変わらない」と判断しているといいます。
なお、新東名の速度引き上げ試行区間(新静岡IC~森掛川IC、約50km)でも、実勢速度や死亡事故率の変化はほぼないことが報告されています。新東名ではこの区間を含む御殿場JCT~浜松いなさJCTの6車線化完成と同時期に、引き上げが実施される見込みです。
このほか、東北道の浦和IC~佐野スマートIC間、常磐道の柏IC~水戸IC、東関東道の千葉北IC~成田JCT間も、警察庁が最高速度を120km/hに引き上げる区間の候補として挙げています。
【了】
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