実はいろいろある「偵察」のお仕事 なぜ偵察用車両で射撃競技会? 陸上自衛隊の場合

極めて危険な「威力偵察」という任務

 対する「威力偵察」とは、「強行偵察」とも呼ばれるもので、強力な戦車砲や機関砲を用い、限定的ながらも敵に対し攻撃を仕掛けます。もちろん、ある程度の反撃が予想されますが、その際の敵の動きや射撃の発射炎などを観察することで、敵勢力を解明し、敵陣地の様子などをうかがう、というわけです。敵に攻撃させるわけですから、やはり命がけの危険な任務です。

 またこのとき、基本的には威力偵察をする部隊のほかに、敵の観察に徹する部隊が別に存在します。

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両手を挙げて成果があったことを告げる隊員。この部隊は全弾命中で最高得点を記録し優勝した(武若雅哉撮影)。

 なお威力偵察の初期段階においては、必ずしも敵に弾を当てる必要はありませんが、当然ながら敵戦力を削り反撃を抑制するに越したことはないため、可能な限り命中させた方が良いとされています。

 ほかにも、敵が陣地から出てきて追いかけてくる場合も考えられるため、後退しながらの射撃技術も必要となるでしょう。

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射撃が終わり戻ってくる2両の偵察警戒車。基本的には2両1チームとなって行動する(武若雅哉撮影)。

 こうしたことから、偵察部隊では定期的に射撃訓練を行い、その成果を競技会で競っているのです。

【了】

【写真】思ったより大きい? 小さい? RCVの25mm機関砲弾

Writer: 矢作真弓/武若雅哉(軍事フォトライター)

2003年陸上自衛隊入隊。約10年間勤務した後にフリーフォトライターとなる。現場取材に力を入れており、自衛官たちの様々な表情を記録し続けている。「SATマガジン」(SATマガジン編集部)や「JWings」(イカロス出版)、「パンツァー」(アルゴノート)などに寄稿。

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