陸自「戦車乗り」のブーツ なぜ脱げやすいのか? 迷彩服も実は違うもの着てます

戦車のたとえとして「鉄の棺桶」という表現がありますが、乗員にとっては被弾した戦車から、いかに迅速に脱出するかが生死の分かれ目になります。その時、文字通り乗員の脚を引っ張らないよう、戦車用ブーツには工夫が施されています。

戦車乗りは足元から一般隊員とは違う

 陸上自衛隊員は、災害派遣や国際貢献など含めて、活動時は緑色主体の迷彩服を着て、足元は黒色の半長靴(コンバットブーツ)を履いているイメージが強いかもしれません。

 しかし、同じように見える迷彩服と半長靴の組み合わせも、部隊によっては専用のものが支給されていることがあり、戦車乗員のものもよく見ると異なっています。

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専用の「戦闘服 装甲用」と「戦闘靴 装甲用」を着用した10式戦車の乗員(2014年7月、柘植優介撮影)。

 戦車乗員が履く半長靴は正式には「戦闘靴 装甲用」といい、通称「戦車靴」と呼ばれます。一般的な半長靴は靴ひもで締め上げていくタイプですが、戦車乗員のものは面ファスナー、いわゆるマジックテープ式である点が特徴です。なぜこのような作りにしたのでしょう。

 それは、戦車乗員の半長靴は脱げやすくなければならないからです。理由は、万一戦車が被弾し出火した場合、乗員は一刻も早く脱出しなければなりません。この時、足元が車内装備品で挟まって抜けない場合などを想定して、あえて脱げやすい構造にしているのです。

 この脱げやすい構造というのは、前タイプの戦車靴から引き継がれた特徴です。しかし前の戦車靴は、いわゆる長靴のような構造で、すねの部分にバックルで止めるタイプの革ベルトが一本ついているだけでした。

 そのため、歩きにくく普段使いしにくいものだったことから、2013年頃より現在の面ファスナー仕様の戦車靴が登場し、戦車部隊の隊員に支給されるようになりました。

【写真】戦車乗員は背中でわかる。専用迷彩服の作りの違い

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