乃木坂トンネルの不思議 抜けたら墓地だし、陸橋の上に入口だし…

橋の下が入口という奇妙なトンネルが東京都港区にあります。赤坂の町並みを抜けトンネルを出た先は、なんと墓地。しかも、この墓地側は「陸橋の上にトンネル」という、これまた不思議な構造です。

墓地へと伸びるイモムシのようなシェルター

 東京メトロ千代田線の乃木坂駅(東京都港区)、その1番、2番出口を出ると、目の前に「乃木坂陸橋」が立ちはだかります。周囲を走るクルマは、その陸橋下の奥の「乃木坂トンネル」に吸い込まれていきます。

 長さ350mほどのトンネルを抜けた先は、青山霊園です。東京ドーム5個分に相当する広大な墓地で、明治から数々の著名人が葬られています。このトンネル、赤坂の街並みから一転して緑豊かな墓地に出る点も特徴的ですが、構造的にも変わっています。

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乃木坂トンネルの赤坂側入口は乃木坂陸橋の下(2020年9月、中島洋平撮影)。

 赤坂側の入口は陸橋の下ですが、青山側は地上に半円形のトンネルが口を開けており、同じトンネルとは思えないほど両端の様相が異なります。しかも、青山側の入口は道路の上空を横断しています。つまり「陸橋の上がトンネル」なのです。

 トンネルに沿う形で、地上にも道がありますが、途中で行き止まりになります。そこから、墓地へ向かってトンネルの屋根(シェルター)が伸びており、その左右は歩道になっています。道路の行き止まり部分付近は、下に道路が通っているとは思えないほど閑静な場所で、そこから階段を下りてたどり着くシェルター両脇の歩道は、数多くのテレビドラマや特撮モノのロケ地になっているのだとか。

 乃木坂トンネルが開通したのは1990年代のこと。それまで、東京メトロ千代田線に沿う都道413号は、乃木坂駅付近の崖に阻まれ、赤坂地区と青山地区のあいだが長らく未開通でした。トンネル内を赤坂側から青山側にかけて上り坂にすることで、赤坂側の崖上の道路(外苑東通り)をくぐり、青山側の崖下の道路(環状3号線支線)をまたぐ構造にしたのです。

 ちなみに「乃木坂」は赤坂から乃木坂駅付近にかけての坂をいい、明治の陸軍大将だった乃木希典の邸宅(現・乃木神社)があったことに由来します。いまではアイドルグループの名前にもなっていますが、もともと江戸時代には「幽霊坂」と呼ばれていました。

【了】

★★抜けた先は墓地 乃木坂トンネルの不思議構造を写真でサクッと★★

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