2020年話題になった自衛隊航空機5選 消えた空の守り神 世代交代の転換点に
自衛隊は、国防や災害派遣、国際貢献などの任務にあたるために、さまざまな航空機を導入し運用しています。2020年に話題となった新旧の自衛隊機を集めてみました。
陸自と空自の両方でルーキーが登場
2020年も様々な自衛隊機がニュースになりました。なかでも、ひときわ話題になったものを5つピックアップします。
日の丸「オスプレイ」運用部隊が発足(3月)
陸上自衛隊の最新装備V-22「オスプレイ」を運用する専門部隊として、3月26日に創設されたのが「輸送航空隊」です。陸上自衛隊木更津駐屯地(千葉県)に所在する第1ヘリコプター団の隷下部隊として新編されました。
この時点で日の丸を付けた「オスプレイ」はまだ日本になく、5月にようやく在日米軍の岩国基地(山口県)に到着、木更津駐屯地に配備されたのは7月10日のことでした。7月16日には2機目の陸上自衛隊「オスプレイ」も木更津駐屯地に配備され、訓練飛行は11月から始まっています。
「オスプレイ」は2015年度から2018年度までの4年間で計17機が調達されているため、今後、残る15機についても順次、配備される予定です。
空自の最新鋭機U-680A引き渡し(3月)
一方、3月に航空自衛隊の新顔として、入間基地(埼玉県)に配備されたのがU-680A飛行点検機です。アメリカの航空機メーカーであるテキストロン・アビエーションが開発したビジネスジェット機「セスナ・サイテーション・ラティテュード」を基に、所用の改造を施した機体で、最終的に3機配備される予定です。
「飛行点検機」とは、空港や飛行場などにある、航空機の離着陸などを支援する航行援助装置や航空管制施設が正常かどうかチェックするためのものです。ちなみに、陸海空の3自衛隊の飛行場は航空自衛隊の飛行点検機が検査を実施しており、民間空港は国土交通省の飛行点検機が担っています。
これまで航空自衛隊の飛行点検機は国産プロペラ機YS-11FCと、イギリス製のビジネスジェットがベースのU-125の2種類ありました。しかし、前者が老朽化したため、その後継としてU-680Aが選定・調達されたのです。
U-680Aは、最終的に3機配備される予定で、それにともないYS-11FCは運用を終了する予定です。
「民間空港は国土交通省の飛行点検機が担っています。」とされていますが、航空自衛隊では飛行検査を行う航空機を飛行点検機と呼んでいますが航空局では飛行検査機と呼称しています。