テーマは「航空路線」と「地上のパイロット」 JAL&東大の「コラボ授業」が激レベル高い
さすが東大クオリティ…。
日のあたりづらい「ディスパッチャー」だが
JAL(日本航空)と東京大学生産技術研究所次世代育成オフィス(ONG)が2021年3月21日(日)、オンライン会議ツール「Zoom」を用いて、航空業界に関する高校生対象の授業イベント「飛行機ワークショップ2020 ~みんなが作った路線に飛行機を飛ばしてみよう!~」を実施しました。
JALとONGは以前からコラボ企画を実施しています。今回がその第5弾で、東京大学生産技術研究所(東大生研)の講師による特別講義とJALの職業についての授業で構成される、一日完結型のプログラムです。なお、14日(日)には中学生を対象に、ほぼ同じテーマのプログラムが行われています。
ONGの授業のテーマは「航空ネットワークの作り方」です。参加者は事前に「羽田、新千歳、秋田、松山など10空港をうまく結ぶベストな航空路線を提案してください」といった課題が与えられており、これを、東大生研の講師がアカデミックな解説を披露。また、路線ネットワークの構築方法で、基本的な考え方である「ハブアンドスポーク」や「ポイントトゥポイント」について、数学を用いながら講義しています。
JALの体験授業では、同社のディスパッチャー資格を持つ現役社員2名と現役機長が出演。このディスパッチャーは、フライトプラン(運航計画)の策定、地上からパイロットに情報提供などを行う「地上のパイロット」とも呼ばれる職種です。
授業では「悪天候時の着陸」をテーマを軸に、ディスパッチャー業務について解説。授業を実施したJALの運航基準技術部の担当者は「ディスパッチャーは日頃スポットが当たりづらい仕事ではあるのですが、高校生となれば将来のことを考え出す時期でもあるので、参加された方には今回の経験を思い出していただければうれしいです」とコメントしています。
なお、「今回はあえて事前課題を出しましたが、すごくよい回答をもらえました。また、仮説を立て、研究をして結果を見るといった、大学院の研究指導でも行うようなプロセスを踏んで回答へのアプローチを立てている子もいて、素直に驚きました」(東大生研の講師陣)と、プロの教授も、生徒たちの反応に太鼓判。「学校の授業は受験のためだけではなく、社会にも関わっていることを学んでいただければ」とその狙いを話します。
【了】
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