鉄道で一挙導入「デジタル障害者手帳で運賃割引」 課題ある紙の手帳

スマホを見せるだけで障害者手帳と同等の割引サービスなどを受けられるスマートフォンアプリ「ミライロID」。この度、全国約130の鉄道会社で一挙に認可されます。従来の紙の手帳は、障がい者にも事業者にも大きな負担でした。

なくさないようにしないと…けど使用頻度は高い障害者手帳

 2019年7月のミライロIDのリリース以降、スマートフォンによる掲示は徐々に広まり、2021年2月末時点で885の事業者まで導入が広がっています。ただ、2021年2月にミライロIDユーザー271名が回答したアンケート調査では、「障害者割引をよく利用する場所」として最多の179名が回答したのが「公共交通機関」だったのだとか。

 こうした経緯もあり、この度、鉄道会社の理解と協力により大幅に導入が進んだと垣内社長は明かします。

 会場となった西武池袋線の練馬駅では、実際に障がいを持つ人が、窓口で職員にスマートフォンの画面を見せ、割引の切符を購入する様子が披露されました。実演した視覚障がいを持つ人は次のように話します。

「障害者手帳は、一度発行されると更新がないため、なくさないよう気を付けていなければならない一方、持ち歩く頻度も高いものです。視覚障がい者にとってもスマホは必需品になっていますから、これを見せるだけで済むというのは、心理的にも物理的にも楽になると思います」

 別の身体障がいを持つ人は、「障害者手帳を出さなきゃ、となるよりも携帯を出す方が動作はスムーズです」「障がい者同士のネットワーク、いわゆる口コミは結構あります。ミライロIDは、登録はしていたけど使ったことはなかったので、今回の実演を機に使っていこうと思います」などと話しました。

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自らの障害者手帳を手にしながらミライロIDについて説明する、株式会社ミライロの垣内俊哉社長。開発には社長自身の身体障がい者としての経験が反映されているそう(2021年3月25日、柘植優介撮影)。

 なお、西武グループは2019年7月よりミライロIDを導入しており、西武鉄道や西武バス、西武ハイヤーを皮切りに、約3年のあいだで西武園遊園地や近江鉄道、伊豆箱根鉄道、箱根 芦ノ湖遊覧船など、さまざまな分野で使えるようになっているとのことです。

 ちなみにミライロIDは、民間で初となるマイナポータルとの連携により、アプリユーザーが希望する場合は、マイナポータルAPIから取得した情報も、ミライロIDに登録することが可能。2022年6月には療育手帳も実装を予定しているとのことで、将来的に利用者数、対応事業者の拡大が見込まれています。

【了】

スマホ画面を見せるだけ! ミライロID 実演の様子

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コメント

2件のコメント

  1. 利用者のコメントで「障害者手帳は、一度発行されると更新がない」とあるけど精神・療育はあるはずだし、身体手帳でも取得時に再認定の要有りと判断されると期日までに診断受けて再申請しないとならないから誤解のないように注意書きがあったほうが良いんじゃないかなと。(もちろん再認定と関係なく症状の改善・悪化があれば都度申請は必要だし身体手帳も決して恒久的なものじゃない)

  2. 視覚障害者が駅で手帳と白杖を強奪された事件が未解決だ。スマホなら遠隔で無効化できるし顔写真の変造も難しいだろう。

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